Paco Rabanne Fall-Winter 2021 Collection「Revisit the Exquisite」繊細さと優美さとを極限まで詰め込み、美しい刺繍を通して、女性達をエンパワー

今という現実に、あえて楽的な姿勢で対峙してみる。Paco Rabanne(パコ ラバンヌ)は2021年秋冬コレクションを通して、デカダンなファッションが持つ力強さについて探求。クリエイティブディレクターのJulien Dossena(ジュリアン・ドッセーナ)は、コレクションに繊細さと優美さとを極限まで詰め込み、美しい刺繍を通して、女性達をエンパワーしようと試みた。しばしば、きらびやかさと関連付けて語られるブルジョア的なファッションコードも、ドッセーナの手に掛かると、全く新しい意味を帯び始める。コレクションを通して表現されるのは、エキセントリックな女性像。きらびやかな装飾が施された服の数々が、その目を見張るような美しさによって、私達に喜びの感情を再び取り戻させる。今シーズンのコレクションの核には、喜びの探求がある。その精神は、巨大なアッサンブラージュのジュエリー、艶やかなファブリック、華やかなグラフィック、遊び心のある装飾などによって表現。プリンス・オブ・ウェールズ・チェックやツイードを用いたボックスシルエットのマスキュリンなミディコートは、フェイクファーとジュエリーによって絢爛に装飾された。艶やかなベルベット、70年代調のジャージーのセットアップ、40年代調のクラシックなテーラーリングを纏った超個性的な女性達は、溢れんばかりの魅力を放つ。ドッセーナが過去数シーズンに渡って取り組んできた、平面的なプリントと立体的な装飾との融合は、今シーズン更なる進化を遂げた。ドレーピングされた蛇柄のメタルメッシュは、冠のように上半身を覆う。ベッドルームウェアは親密さと心地よさを、また、フェアアイル柄、ポルカドット柄、フラワー柄などのクラシックなプリント柄はコレクションに明るさを付け加える。スムースサテン、ビロードモヘア、チュール、デボレベルベットなどの質感豊かなファブリックの数々、またキャンディーカラーの彩りとジュエリーとの輝きとが、コレクションに特別なエネルギーをもたらす。コーラル、ウルトラバイオレット、エメラルド、グリーン、ブラッシュピンクなどの色が、ブランドを象徴するメタリックな色を一層美しいものにした。優美なディテールには、意外性を。フリルのハイネックカラー(襟)にはレザーのボウを、ギュピールレースには鮮やかな色を、ダンスシューズには尖ったT型のヒールを合わせる。ジュエリーカラーのベルベットとメタルメッシュは、コレクション全体の外向的な性格を象徴。映画からのリファレンスで満たされた本コレクションは、見る者の好奇心を刺激する。パコ ラバンヌのアイコニックな要素を通して、デイウェアとイブニングウェアをミックスしながら、 外見と内面の双方をスタイルで反映する、強い女性像が描き出された。

■Paco Rabanne

pacorabanne.com



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