LOEWE Fall/Winter 2024 Men’s Collection 男らしさのアルゴリズム。あらゆるものが増幅する現代を映して。 #LOEWEFW24

LOEWE(ロエベ)2024年秋冬メンズコレクション。男らしさのアルゴリズム。あらゆるものが増幅する現代を映して。『TMZ』『Us Weekly』『People』などのニュースメディアやタブロイド誌、SNSフィード、パパラッチ写真、セレブ文化、それらすべてをひとつのコラージュにまとめあげるリチャード・ホーキンスの作品とともに。提出されるのは、コラージュされた現実感。ルックの概念と形式からの脱却。集合体として現れる、魅惑のキャラクターたち。きわめて露骨でストレートな表現。絶え間ないせわしなさ。

多義に渡るアメリカ的イコノグラフィーを結晶化していくなかで、動態はルックの中に囚われていく。コート、スーツ、ブルゾン、ジャンパー、ロングカーディガン、レザートラウザー、ファティーグパンツ、トラックスーツ ボトムスにおいてそれは直接的かつ明快。バイカーブーツ、コンバットブーツ、スケーターシューズも同様に。ルックを提案するのではなく、”強要”するという冷笑的な試みのもと、アイテムは恣意的に一体化されている。

リチャード・ホーキンスの作品は断片化され、プリント、ニットのジャカード織、オーバーサイズのスクイーズバッグ(同バッグはデニムでも登場)の刺繍、パズルトートにおける刺繍やレザーマルケトリー、ガラススタッズ、フリンジなどのデザインに姿を変えて、ジュエリーや洋服の上でさらなるコラージュとして出現する。

本コレクションでは、アーティストのリチャード・ホーキンス(1961年テキサス州メキシア生まれ)とコラボレーションをおこない、その個性的な感覚世界をショー会場とコレクションに持ち込んだ。30年以上にわたり男性の身体に沈溺してきたリチャード・ホーキンスは、美学や文学/哲学的神話を研究し、それらの顕現を美術史からパパラッチ写真、SNSコンテンツに至るまで、あらゆるものの中に探し求めてきた。彼はコラージュと対照法による挑発という手法を通じて、私的な欲望のナラティブを表現する。ホーキンスの作りだす異種のイメージが衝突するコラージュは、オンラインで日々放出される多種多様な画像に翻弄される現在の我々の姿を、過去より予示していたといえるだろう。

ショーの会場となるのはステンドグラスの窓を想像させる大型スクリーンを複数備えた白い箱型の空間。ホーキンスは、ロエベの象徴的なウィンドウディスプレイを30年以上にわたり手がけたホセ・ペレス・デ・ロサスによる、1960年代のウィンドウデザインをベースに、ロエベのブランドアンバサダーやインターネット上の著名人の映像や画像と、自身が集積した猥雑で雑多なソースがレイヤードされた12のビデオコラージュを制作した。

■LOEWE

loewe.com



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