Kanoco「夢中になれる こと・もの」

Kanoco「夢中になれる こと・もの」

Kanoco(Instagram: kanococo Blog: kanoco’s diary

H 170cm / C 78cm / W 58cm / H 87cm / C 24.5cm(BARK in STYLe所属)

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PHOTO_Ena Kitamura

 

・モデルになるまではどんな生活をしていましたか?

—兵庫県の美方郡新温泉町というところにずっと住んでいました。その名の通りお風呂で蛇口ひねったら温泉が出てくる、そんなところ。だから東京に来てから水が変わったからか、新しい生活でストレスだったのか、めちゃ肌荒れしてしまいましたね。せっかく東京に出て来て、これから外に出なきゃいけないのに、誰とも会いたくなかった(笑)。高校時代は、服を買えるのは基本ジャスコとしまむら。でもmoussyとかも好きで、少しギャルっぽかったかもしれない。仲良い友達がみんなテニス部だったので、その流れでソフトテニス部に入ったら見事にハマっちゃって、周りがみんな経験者の中、自分だけ初心者だったから「負けたくない」っていう気持ちがあって、朝から暗くなるまでテニスの日々。今じゃ考えられないくらい肌も真っ黒で、靴下焼けとかしてたけど最終的に副キャプテンにまでになりました。人生ここまでハマったのって、本当にモデルとソフトテニスくらい。

 

・モデルになったキッカケは?

—キッカケはこれというのは特にないんですけど、高校を卒業してから神戸に住んでいて。神戸には古着屋さんがたくさんあって、お兄ちゃんが古着が好きだったのでその影響でわたしもファッションに興味を持ちました。それからバーテンダーのバイトをしながらサロンモデルをやってたんですけど、そのお仕事が楽しくて、友達と遊ぶことやバイトより優先している自分がいて「これはわたし、好きなのか?」と思っていつからか、もっとちゃんとやりたいと思うようになったんです。そして本当にやるならきっと東京だと思って東京に来ました。それまで特に夢もなかったし、コレが好きだって思えることが人生でそんなになくて。だからもう行っちゃえと思って東京に来ました。

 

・いまの事務所に入った経緯

—当時は「事務所ってなに?どうやったらモデルになれるの?」っていう状態。でもとりあえず一日勝負でスカウトされに行こうと思って東京に来たんです。七分丈のトップスに黒いスキニー履いて、赤いカバン持ってたなあ…今でもよく覚えてる。一日中原宿を何時間も行ったり来たり歩いたおかげで結構、声は掛けてもらえて。でもどれもピンと来なくてどうしようかなって思っていた時に、ある美容師さんにサロンモデルのスカウトをされたんです。でも東京ではサロンモデルだけではなく”ファッションのモデル”をやりたいと思っていたので、その人に伝えたら、なんとその場で今の事務所を紹介してくれたんです。だからもうそこからはポンポンポンと決まってしまいましたね(笑)。

 

・東京の印象は?

—それまでは修学旅行で1度来たことしかなかったので、最初東京ってとんでもない場所だと思ってました。実際に来てみて、やっぱりなんだか怖かったかなあ。こんな所で生きていけるかなあって不安になりました。でもスカウトしてくれた美容師さんや、今のマネージャーさんと知り合って「なんて優しい人たちばっかりなんだろう」って。だから意外と住める気がして、一日で物件も決めました。渋谷っていう場所しかわからなかったので、とりあえず渋谷でいいやと思ってすぐに決めて、のちにそれが円山町のラブホテル街だったことに気付きました(笑)でも事務所も近いし、どこに行くのにも交通の便がいいので本当に良かったなって思ってます。今は引っ越して違うところなのですが、私はやっぱり円山町の方が便利だな〜自転車も買ったんですけど、坂がきつくて乗ってない!

 

・実際に上京してモデルをすることへの不安はありましたか?

—きっと悩んでたんだとは思う。関西にいるメリットとデメリット、東京に行くメリットとデメリットをそれぞれ紙に書き出したりしました。関西は友達も多いし実家も近いし家賃も安いし、明らかに関西の方がメリットがあったんですよ。でもモデルとしてやりたいっていう気持ちがあったので、東京を選びましたけど(笑)家族とめっちゃ仲がいいので、家族と離れるのが一番辛かったかもしれない。今でも実家に帰るとみんなで3件ハシゴして飲んだりするくらいに仲がいいんですよ。とくに両親が大のお酒好きで、父の定年祝いにはビール専用の冷蔵庫をプレゼントしたほど。だから今でも帰れる時は実家に帰ってますね。

 

・モデルとしてキャリアスタートは?

—通販カタログを扱っている、フェリシモのhacoのオーディションでした。上京前に準備してる時にマネージャーから電話があって、オーディションは東京だけど、神戸が本社だから神戸で一人だけやってくださるということで。それが初めてのオーディションだったんですけど「スポーツは何かやっていました?」って聞かれたので「卓球とスキーとテニス」って答えたら、そのフォームをエアーでって言われて(笑)オーディションってこんなんなのか?って驚きましたね。でも全力でやった結果受かりました!

 

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PHOTO_Keita Goto

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PHOTO_Hiroyuki Ishimizu

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PHOTO_仲田梨枝

 

・実際にお仕事を始めてから今に至るまで

—上京した時から装苑に出たかったのですが、偶然にも一番最初の雑誌のお仕事が装苑でした。それからどうしても表紙がやりたくて、でもそれも数ヶ月で出来ちゃって「やばい叶ったどうしよう」って(笑)。とくに最初の装苑のお仕事は緊張しすぎて全然覚えてない。有名なカメラマンさんが撮ってくださっても、どのカメラマンさんがすごいとかいうことすら分からなかった。お仕事をしながら少しずつ色々なことが分かるようになりましたね。あとは撮影で、笑うべきなのか無表情のほうがいいのか、それともクールなものがいいのかわからなくて、どっち付かずの微妙な顔したり(笑)でも今となっては撮影に慣れちゃうことがすごく嫌。昔みたいに意識せずそのままポーズを撮るのっていいなあと思う。半年くらい前に「あれ、自分うまくこな せてるじゃん」って、やっと慣れて来たと思って嬉しかった反面、こなせてしまっていいのかっていう疑問も覚えて。それでちょっと作品撮りで新しい事をやってみたら、うまく行かなかったっていうことがあって。モデルってまだまだ本当に難しいですね。

 

・自分はどんなモデルだと思う?

—きっと撮っていただいた写真をわたしが選んだら、突っ立ってるのだけになっちゃう。すごいモードとかだったらポーズを決めてもいいけど、そうじゃないところであまりにも不自然なことをするのは嫌で。わたしって絶対ふだんポーズをキメたりしないし、ポーズもできるだけ自然体で、何もしないのが好きかも。必然的に下を向いたり爪をいじったりしてるのが多いですね(笑)。神戸に居た頃は古着好きで髪型も服装も派手な方だったから、東京に来てナチュラルな媒体のお仕事オファーが多いのには驚きました。ここではわたし、ナチュラルな人間なんだなって。でも沢山のお仕事をさせていただく中ですべてがはがれ落ちて、徐々に着る服も髪型も徐々に変わった。今まで言われて嬉しかった言葉は、とあるLOOK BOOKの撮影でデザイナーさんに「こんなに洋服をきれいに見せてくれた子は初めてだよ。」って言われた時。その時は本当に心から嬉しかったな。

 

・ブログやインスタはどのように使ってる?

—ブログは2010年の3月から毎日のように書いてるから今ではもうすごい数。個人でやってたものをそのままオフィシャルにしたカタチなので、モデルとしてのデビュー前のこととか、上京する時のモヤモヤまで恥ずかしいほど赤裸々に書いてあります。ブログを書くのは今ではもう癖。「よく毎日書けるね」って言われるけど、わたしは一人でいる時間が大事で。その時間があるからこそ、これ書こうあれ載せようとか考えられるんだと思います。たまに友達と遊んだりした日は何も書けなかったり(笑)だから親やマネージャーさんとかは、わたしが1週間くらい書いていないと逆に「どうしたの?」って心配します。もともと趣味でやってたからそんなに大事なものっていう意識はなかったんだけど、ブログからお仕事の依頼もくるし、ファンになってくれる子もいる。モデルって服を着るだけじゃないなって。最近はわたしを一人の人としてピックしていただけることもあってすごく嬉しい。インスタはまたブログとは違って、リアルすぎず、アンリアルすぎずって感じに。でも、もともと一人遊びが好きだから、一人で写真撮って一人でアップして、それがたまたま周りに受けいれてもらえたって感じですかね。最近はインスタントカメラにハマってて、フィルムの写真を趣味で撮ってます。基本的にちょっと謎な人でありたいんですよね。この人一体何歳で、どんな人なんだろうっていう。18歳にも見られたいし、28歳にも見られたい。ナチュラルでありつつもキャラは持っていたいですね。

 

・スナップも常連のファッション好きと聞きますが

—前からずっと黒は好きだったんですけど、やっぱり古着で柄物ばかり着ていて派手だった。それが今ではもう黒いワンピースが制服、トレードマークみたいになってますね。最近全身真っ黒の人って少ないじゃないですか。黒って実は一番派手な色だと思うんですよ。街で真っ黒い人って一番目立ってる気がするんですよね。地味なんだけどすごい派手。もっとみんなに黒の魅力を知ってほしい。それこそカラス族とか全身YOHJI YAMAMOTOとか、ちょーかっこいいって思う。だからクローゼットはほぼ黒。黒いワンピースに関しては思いつく限りで、30着ちょっとあるかな。その中でも結局いつもよく着るのは3着くらいです。本当はもっとあったんですけど、引っ越したときにフリマで200着くらい売っちゃって今クローゼットの中はすっからかんです。それでもどれがどれだかわからなくて、一回ひろげないといけないくらい。膝下丈のものが好きなんですけど、まだ理想のワンピースに出会ったことがない!もし見つけたら同じのを10着くらい買って毎日着たいな。

 

・ファッションのこだわりは?

—古着とかヴィンテージが好きなので、いつも決まったところを見ます。新しく古着屋を探すこともあるけど、結局自分好みの服って自分の好きなお店に集まってるから。でもなかなか理想の一着が見つからないから、好きなカタチで好きな素材の物を自分で作った方が早いかなって最近思って、実は3日前くらいにミシンを買ったんです。一応頭の中で理想のカタチがあるから、もうあとは近づけていくだけかな〜日暮里行って素材探して、考えてるだけで楽しそう!最近は黒いワンピースを着続けてるから、黒いワンピースのお仕事とかきたりするのが嬉しいです。黒いワンピース、赤リップがあればわたしが完成。あと、シロクマ(笑)「Kanoco = 黒ワンピ、赤リップ、シロクマ」これが定着したら嬉しいな。ネイルは仕事上すぐに剥がさないといけないから自分で最低限やっているだけなんだけど、最近すごく好評で。こんなに反響があるなんて思ってなかったから、ありがたいですね。

 

・お洋服作りが人生で3つ目(シロクマ入れて4つ目?)にハマるかもしれませんね

—普段仕事のことしか考えてないんですけど、ハマればきっと没頭すると思います。今までもいろいろ挑戦したんですけど結局ハマらなかったから今回はどうかな。編み物は、まっすぐは編めるんですけど留めることが出来なくて、ずーっと長く編むだけで(笑)刺繍も頑張ってみたんですけど、人面みたいなシロクマができちゃって、そっこーやめました。結局、何も加えない方が好きなんですよね、刺繍したりするより無地がいいから。そういう点でも今回はハマったらいいな。 いつか自分のブランドを出したいとかは今は考えていません。「かのこがきてる洋服はかのこしか着れないからブランドやってもだめだよ。」ってよく言われるし(笑)もうすぐミシンが届くんですけど、まだ使い方も分からないからいろいろやってみようと思います。

 

・今後の活動について

—モデルのお仕事って限りがあるから、いつまで出来るかなあっていうのはやっぱり考えますよね。中にはもっと若い頃からモデルとして活躍してる子もいるけど、わたしはその頃ファッションな世界なんて知らずに外で走り回ってた。でも、きっとわたしのタイミングはあそこで良かったなって思ってる。今はありがたいことに幅広くお仕事させて頂いてて。でも今までの3年半で、まだモデルとして叶えていないこともあるから、それはもちろん叶えたいです!今この現状を続けていくのってとても難しいことだから、それができたら凄いことだし幸せかな。あとは雑誌のレギュラーのお仕事できたらいいですね。PVやCMももっとやりたいし、映像とか新しいことにも挑戦したいなあとも思う。でも、欲を言うといつか「全国の本物のシロクマに会いに行きたい」みたいな連載を持ったり、ムック本が出せたら最高!この間、事務所の社長に「Kanocoは最初に会った時と印象が変わってない」って言われたんです。上がったり下がったりはあるけど、そのモチベーションはすごいよって。怒られると思ったら褒めていただけて嬉しかった(笑)今後もわたしらしく変わらずに成長していければと思います。

 

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PHOTO_Ena Kitamura

 

■BARK IN STYLE

http://www.barkinstyle.jp/

 

 

 





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