15周年を機にリブランディング ジュエリーブランド「Enasoluna」ディレクターとして女優・モデル佐田真由美が今だからこそジュエリーを通して伝えたいHAPPYな想い
ジュエリーブランド「Enasoluna(エナソルーナ)」のディレクターとして、今年で15周年を迎えた女優・モデルの佐田真由美さん。モデル業で養ったアンテナでいち早くトレンドをキャッチし、独自のファッション性を活かしたものづくりは、ジュエリーはもちろん、店舗の内装やディスプレイ、カタログなどブランドに関わる全てのクリエイションに落とし込まれています。今回、ブランドのリブランディングという節目に、佐田さんが今思うこと、お話しを聞かせていただきました。
・15周年を迎えたEnasolunaを今回リブランディングされましたが、きっかけは?
―そろそろ新しい風を入れようと思ったんです。
15年間でいろんな事が大きく変化していく中で、ブランドとしてもさらに進化をしていきたいな、と。
ロゴを新しくして、パッケージをサスティナブルな観点から地球に優しい素材に変えていこう、と話している中で「これはもうリブランドということで新しい形でやりましょう」って。
・ブランドを15年続けてこられてきた今、どういったお気持ちですか?
―10周年は派手にお祝いしたけど15周年の方が気持ち的には派手で(笑)、何かぐっと感じるものがありました。
改めて思うのは、15年続けてこられたのは奇跡なんだなってこと。
会社や周りの方たちのおかげでここまで続けてこられたと身に染みて感じています。
・今回ロゴも一新されていますがイメージを教えてください。
―今までのロゴはわりときっちりデザインされていたので、もっと肩の力を抜いたイメージにしました。カジュアルすぎず、優しさもあって、ちょっと丸みがあって。
気負わずに、親しみやすい雰囲気を目指しました。
・新作に関しても15年という年月はデザインに何か影響を与えていますか?
―15周年を迎えて、よりいっそう自分たちの世界観を作っていきたいという気持ちが強くなりました。
デイリーに使えそうな定番アイテムももちろんだけど、もっと遊び心のあるものを作っていきたいんですよね。
年齢を重ねてきて、華奢なアイテムより大ぶりなアクセをつけたいという気持ちが増してきているので、今回の新作はそういった意味でもさらに自分らしさに繋がっているのかな。
樹脂を使い、ハンドメイドで型を作ったラインがあるのですが、他にはない手法だと思います。
・ご自身の中でもジュエリーへの考え方は変わってきましたか?
―変ったと思います。
どんなシーンでも自分を輝かせてくれるシンプルなジュエリーも大事なんだけど、私はどんどん個性を出して、もっと自分らしさを表現したいっていう気持ちが強くなってきたんです。
大ぶりで、ぱっと見で個性的で、私らしさを感じられるものを作りたいなって。
あと、自分の手や指には、華奢なものよりもしっかりしたアクセが似合うかなとも思うようになってきました。そういうお年頃になってきたので(笑)
・サスティナブルな観点からも新しいスタイルを構築されていますよね。
―パッケージ関係は徹底してサスティナブルを意識しました。
ジュエリーボックスは100%再生紙を使用し、ショッパーは完全に廃止しました。リサイクル素材を採用した、ジッパーバッグブランドPakeとのコラボレーションによる新パッケージは、ペンケースやメイクポーチとしても繰り返し活用して頂けます。ノベルティとして作ったチェーンをパッケージにつけるとショルダーバッグにもでき、またチェーン自体をネックレスとしても楽しんで頂けるんです。
モノを作って世の中に送り出す側だからこそ、たとえ微弱でもすごく大事なことだなと感じています。
・サスティナブルに関して考えるようになったきっかけはありますか?
―ジュエリーって元々はすごくサスティナブルなんですよ。
貴金属は溶かしてまた再利用できるし、石は取って新しく自分らしいデザインにも変えられる。すごくエコなアイテムなんですね。
元々そういうものだなって思っていたし、洋服の大量廃棄が問題視されている中、サスティナブルの観点からも改めてジュエリーの良さを感じています。
・今、世の中もサスティナブルの意識が高まっていますが、デザインに関してご自身の中でも変化は感じられますか?
―「これをつけたら素敵に見られるだろうな」「可愛いな」っていう観点からだんだん大きなものに変わりつつあるかな。
子どもたちやその子どもたちのまだ見えない未来が素敵な世界だったら良いなっていう想いが強くなってきたんです。
人間自身も、それを取り巻く環境も、良い方向にはたらきかけられるようなメッセージ性のあるモノを作りたいと思いますね。
可愛いから作る、というよりバックグラウンドや意味をしっかりと持たせたい。
モノを作る立場からの発信が大事だなって思います。
・長年ジュエリーに向き合ってこられたと思うんですが、ジュエリー制作を続ける中で「お洋服を作りたい」と思われた時はありましたか?
―お洋服に関しては可愛いものを見つけて着るっていうのが大好きなので、作りたいと思うことはあまりないかな。
着たいものは、素晴らしいデザイナーさんがたくさん作ってくれているから「こんな洋服があったらいいな」は、あまり思わないかも。ジュエリーに関してはすごく思うんですけどね(笑)
・ジュエリーに集中されていたことも、15年続いたという部分なんでしょうか。
―走り出したら止まらない性格もあるのかもしれません(笑)
辞めるのは簡単だけど、諦めずに山あり谷ありの中、地道に、よくやってこられたなって思います。
・佐田さんのYouTubeやSNSも拝見したんですが、ファンの方との距離の身近さを感じました。発信側として意識していることはありますか?
―逆に意識しなさすぎって主人にダメ出しされてます!何も考えないでやってるから(笑)
・そのナチュラルな感じが佐田さんの魅力だなと思いました。ファンの方からの質問にも気さくに答えてらっしゃって、その距離感が良いなって。
―目にとまると返さずにはいられないタイプなんですよね。
・ファンの方々もEnasolunaのジュエリーを付けられていると思うのですが、今シーズンどのようなセレクトをしてほしいなどありますか?
―今回作った樹脂を元に型を作ったアイテムは、1つ身につけるだけでパッと全体の雰囲気が変わると思うんですね。
「今日のコーディネートなんか決まらないな、どうしようかな」って悩んでる時にすっとつけると焦点が合う感じがあるかもしれません。
あとは、少しちゃんとした場所に出かける時、高価なジュエリーよりも、個性豊かなアイテムをつけていくのも楽しいかなって思います。
「これどこのブランド?」って会話にも繋がるしね。
・モノ作りといったプロデュース関連と、モデルという表現側のお仕事で何か違いは感じられますか?
―モデルとしての撮影はスタッフの方に身をゆだねているので、カメラの前に立つまでは何も考えることなく、撮影が始まったらお洋服を素敵に表現するって感じなんですね。
どちらも楽しいんですけど、モノを作るって孤独な作業だな、と思います。
この微妙なニュアンスをどうしよう、あと何ミリずらそうとか、誰にも相談できないし、正解がない中、自分で決めていかなくちゃいけないから。
・お子さんに受け継いでほしいジュエリーはありますか?
―良いものを長く使うってこともサスティナブルだと思うので、私が作ったジュエリーや、私がおばあちゃんから受け継いで、これはずっと持っていてほしいなと思うものが幾つかありますね。
・ファッションに関しておばあさまからの影響が大きいのですね?
―すごくファンキーなおばあちゃんで(笑)、戦後に船で半年かけて単身アメリカへ行って旦那さんを見つけてきた強い女性。
おばあちゃんから発せられる言葉も素敵なものが多かったので、ライフスタイル全般にかなり影響を受けていますね。
・ご自身の中でコロナの影響はありましたか?
―ショップを閉めたのがコロナ禍前だったんです。
ポップアップをたくさんやりたかったので、お店を閉めてそちらを重視しようと方向転換した矢先にコロナの自粛が始まって。
なのでスタッフの方にもご迷惑をあまりおかけすることなく、次に進められた感じですね。
11月と12月にポップアップを再開するんですが、これからまた色々な場所でやっていきたいなと思っています。
・今回15周年ということでENFÖLDとコラボレーションをされたんですよね。
―ENFÖLDの植田みずきちゃんとはViViのモデルを務めていた頃からお仕事をご一緒しています。SLYのイメージモデルや、ENFÖLDともお仕事をさせていただいたり。
彼女のモノ作りってとても真摯で素敵だし、常に進化している人なのでリスペクトしていて。
「いつか絶対コラボしたい!」って思っていたのでお話したら「ぜひ!」と言ってくださって。ディテールもお互い相談し合いながら、つくりだしていきました。
・Enasolunaの新作と重なる部分もありますよね。
―ありますね。樹脂で型を作るという手法はリンクしてもらいましたが、彼女の好きな世界観でお願いしました。世界観を重視する一方で、着け心地にも重視して、こだわりました。
・今後ブランドとしてトライしてみたいことはありますか?
―またこの様な、デザイナーさんとものづくりさせて頂けるような機会があれば、是非やってみたいです。
Enasolunaとはまた異質な物ともコラボレーションさせて頂けたら、面白いものがお届けできるのではないかとも思います。
あと、お店がないのでポップアップで色んなお客さんにお会いしたいです。
色々とやりたいことはあるけれど、やっぱり長く続けることが大事だなと思うようになってきたので、またこれまでと同じようにコツコツ地道にやっていきたいです。
・ご自身のライフスタイルの部分では何か今後トライしたいことなどありますか?
―子どもが大きくなってきたので、以前より自分の時間が持てるようになってきてるんです。モデルという表の仕事もやっていますが、プロデュース関係のお仕事にも力を入れていきたいですね。
今年から“neemee”というライフスタイルに沿ったブランドも展開しているのですが、色々なプロデュースをさせてもらえるのって、とても幸せな事だなって思います。
・今後の発信も楽しみです!
―SNSもそうだけど、人間って深層心理的にも「自分ってこんな人間なんだよ」って表現したい生き物だと思う。
私が今こうやってジュエリーを作ることができたり、SNSやYouTubeを通して発信ができて、それを見聞きしてくれる人がいるって、ものすごく特別なこと。
ありがたく受け止めて、ちゃんと責任を持った行動で皆さんにお返しできたら良いなって年齢を重ねるうちに思うようになりました。
未来の方を向いて、子供たちやその先のことを考えて発信していきたいですね。
・お客様やファンの皆様にメッセージをお願いします。
―ジュエリーってHAPPYを形にしたようなもの。
自分でご褒美に買っても嬉しいし、大切な人から記念日にもらうのも幸せ。
そうやって喜びを感じたり、与えたり、誰かに幸せを受け継いだりできるってHAPPYでしかないと思うんです。
そんな幸せのお手伝いができるように、Enasolunaも頑張っていきたいです。
Enasoluna 2021 Fall/Winter Collection
“SPACEY HEALTHY”
宇宙にいるような、不思議とぼうっとするような近未来的感覚と、人間らしい、生命力を感じさせるヘルシーさが共存したコレクション。
■Enasoluna