PMDとアメリカンラグシーによるコラボレーションが実現!第一弾「HOTEL PASCAL」に込めた想いをスペシャルシューティングとともにマリエが語ります
PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカル マリエ デマレ:以下PMD)が、ロサンゼルス発のライフスタイル提案型セレクトショップ 「AMERICAN RAG CIE(アメリカンラグシー)」と初のコラボレーションアイテムを発表。アメリカンラグシー オンラインストア、アメリカンラグシー ゾゾタウン店にて本日(9月27日)、第一弾となるTシャツの販売が開始された。第二弾へと続く今回のコラボレーション。RETOY’Sではスペシャルシューティングとともにマリエさんのインタビューを敢行!もちろん、PMD x アメリカンラグシー第二弾へとストーリは続きます。
RETOY’S(以下R):今回のコラボのお話がきた時のお気持ちはいかがでしたか?
マリエ(以下M):まずは、すごく嬉しい!っていう、シンプルな気持ちでした。
アメリカンラグシーでファッションを教えてもらったと思っているくらい大好きな場所だから、自分のブランド(PMD)がコラボできるなんてめちゃくちゃ感動しました。
R:最初に浮かんだイメージはどういったものでしたか?
M:「PMDに何ができるだろう?」って考えた時に思い浮かんだのは、ストリートカルチャーとモードが融合したスタイルでした。
ラグジュアリーでもあるんだけど、ストリートの要素もある感じ。そこから“西海岸”のイメージが思い浮かんだので、テーマを決めていきました。
R:なぜラグジュアリー×ストリートというコンセプトだったんでしょうか?
M:PMDはチーププライスなブランドとは言い切れない値段なんですよね。
ラグジュアリーなプライスであるからこそ、要素としてストリート感を取り入れてバランスを取りたいなと思ったんです。
R:先ほど、アメリカンラグシーにファッションを教えてもらった部分があると言っていましたが、アメリカンラグシーのイメージは?
M:アメリカンラグシーは、西海岸のカルチャーをすごくセンス良く取り入れていますよね。
パキッとしたファッションで、ヒールをかつかつ鳴らせて歩くっていうより、少しゆったりとした時間の流れが合うようなイメージで、高級なんだけど、リラックス感もある。そういう服が欲しい時に行く場所でもあります。
R:今回のテーマは“西海岸に出現したホテル”=「HOTEL PASCAL」なんですよね。
M:PMDとアメリカンラグシーが何かをするっていう所から紐解いていって、まずはストーリーを考えようと思ったんです。
PMDで新しいものをデザインする時は、ストーリーを考えるっていうよりも、「今これが必要、あれが必要」って感じで、今のPMDにないものを作っているんです。
でも、PMDがアメリカンラグシーとコラボするなら何か物語が必要だと思いました。
R:それはなぜ?
M:なぜかというと、PMD=ニューヨークっていうイメージが自分の中でもすごくあったから。
そこで、「PMDが西海岸にいたらアメリカンラグシーと何をするんだろう?」って考えて生み出されたのが「HOTEL PASCAL」。
R:なぜホテルだったんでしょう?
M:海外のホテルって、ただ泊まるだけの施設じゃなくて、カルチャーが生まれる場所だと思うんですね。おしゃれな人達が集まって、ご飯を食べてお酒を飲んで、トレンドをシェアする場所。まさに社交場!ですよね。
そういうイメージで、PMDとアメリカンラグシーが西海岸でホテルをプロデュースして、一緒にカルチャーの発信地を作っていくっていうストーリーを固めました。
R:では、マリエさん自身にとっての社交場とはどういうイメージですか?
M:社交場って、最先端のカルチャーやカッコいい&かわいいものが集まる、なんだかキラキラした場所だからこそ、みんなが気になって足を運ぶんだと思うんです。さらにお酒があって、おいしいご飯があって、ギャンブルや恋愛、友情もそこにはある。
そういう場所が本当の社交場だなって思います。
R:社交場に行くことの楽しみって?
M:社交場に人が集まる理由って、情報交換もあると思います。
「あそこのレストラン美味しいよ」とか表面的な情報じゃなくて、自分の目で見る、もっと感覚的な情報交換。
「あの人のセーターかわいい!」「あのヘアスタイルいいなー」みたいな、刺激物としての情報ですね。わざわざ意識せずにやっていることかもしれないけど、目で見て伝わることってあると思っていて。
良い社交場は、そういう視覚的な情報交換ができる場所だと思います。
R:今回の第一弾コラボTシャツのアイコンについて教えてください。
M:私が思う、“ホテルにあるもの”を描き出していきました。
ここに描かれている男女は最初、イチャついていたの(笑)でもなんか違うなと思って、ちょっと揉めている風な男女を描きました。
R:どういうイメージで?
M:ホテルってミステリアスな雰囲気も含まれた場所だと思うんです。
社交場でもあるんだけど、個々の部屋で何が行われているかは誰も知らなくて、謎めいているなって。
昔から、高いビルを眺めて「どんな人が住んでいるんだろう?」とか、「あの建物の中はどうなっているんだろう?」とか想像してワクワクするのが好きな子どもだったの。
だから、ただ仲良しのイチャついている男女より、ケンカしてトラブっている方がミステリアスなワクワク感があるなと思って。
R:なるほど。
M:PMDロゴ下の手に持っているのは、個々の部屋で発生している事件をロックしている秘密のカギみたいなイメージ。
その下のカジノみたいな部分は、ギャンブル的な要素を表しています。
私はそこまでギャンブル好きじゃないんだけど、“何かに賭ける”っていう意味でのギャンブルは好きなんですよね。
R:どういうことですか?
M: 「この帽子かぶったら目立っちゃうかな」とか、オシャレする時って勇気も必要じゃないですか?
でもそこを一歩踏み出して、自分の着たいものを着ることに賭けてみるのも、自己表現する上でとっても大切なこと。
そういう意味でのギャンブルは好きなんです。
R:このお酒は?
M:これはスペルを変えているんだけど、アブサンです。
私は普段は飲まないんだけど、昔から詩人や作家やデザイナーにアブサン好きな人が多かったらしいんです。
今でもアブサンバーってあるし、クリエイター達にファンも多いから、他のお酒と違うパワーがあるかなと思って入れました。
R:ロブスターも気になります!
M:私のイメージでは「HOTEL PASCAL」にあるのは、美味しいオイスターやロブスターを食べられるシーフードレストランなんです。カルチャー的な遊び人たちって、シーフード好きな人が多いんですよ。
さらに私はロブスターにアート的な魅力も感じていて。
R:すべてのアイコンに共通するものはあるんですか?
M:歴史やアートを勉強していくうちに、何かしらの共通項を見つける時があったりするんです。
「あ、この人もアブサン好きなんだ。この人もロブスターを題材に作品を作ってるんだ」って。そこに何か秘密が隠されているような気がして。その、私が感じた何かしらの秘密がこのTシャツには詰まっています。
一つ一つのアイコンにストーリーをつけながらピックアップしていった感じかな。
R:マリエさんにとっての西海岸とはどんな場所ですか?
M:私、毎朝起きたら必ずベランダに出るんですね。
その度に「ここに西海岸の風が吹いていたらいいのに」って思うの(笑)それくらい居心地が良い場所。人も優しくて、ゆったりした時間が流れているんだけど、みんな何かを探しているようなイメージがある街。
仕事を探しにきたり、夢を追いかけにくる場所でもあるんだけど、なぜか焦った空気が流れていないというか…。
R:人の気持ちの速度がゆったり流れている街ですよね。
M:でもリゾートじゃないでしょう?そこが不思議だなぁって思うの。
ゆったりした空気が流れているのに、ビジネスもそこにちゃんとある。それが面白いなって。
R:他に西海岸の面白さはどこにあると思いますか?
M:お金持ちと、そうではない人が融合している街っていう所にも面白さを感じています。
隣にいい女性を連れた人がいたら、「俺もあんな風になりたい!!」ってハングリー精神も絶対に生まれてくると思うんですよね。
それがまた新たなカルチャーを作り出すんじゃないかなって。
R:西海岸という場所はPMD=マリエさんにとっても影響はありますか?
M:ありますね。西海岸自体が憧れでもあるし、LAのアメリカンラグシーはカルチャーやトレンドの発信の場所だし、他にも素晴らしいセレクトショップがたくさんあって。西海岸のショップがセレクトしたアイテムに、世界中のセレクターたちが影響を受けていると思います。
センスのいい人たちが辿り着く場所でもありますよね。
R:西海岸と言えばサーファーやスケーターを思い浮かべますが、彼らのカルチャーもマリエさんに影響を与えているんでしょうか?
M:むしろそっちがメインくらい、めちゃくちゃ影響を受けています!
私、スケートカルチャーが大好きなんです。スケーターの人たちって、みんなオシャレ。
プロのスケートボーダーだけど、絵を描いたり、歌を歌ったり、自分自身を身体で表現しているアーティストなんですよね。
R:スケートボードだけに捉われていない表現方法なんですね。
M:そう。自分を表現する方法の一つとしてスケートボードを使っているだけで、彼らにとって手段は何でもいいんです。そういう生き方って素敵だなって。日本ではまだまだアーティストって言うと「歌を歌うんですか?」ってなっちゃうかもしれないけど、そうじゃないんだよね。大きなことを言うと、世の中の一人一人が、みんなアーティストになってほしいと思っています。
「自分はアーティストなんだ」って思うと、自己表現をすることも少し楽になるんじゃないのかなって。
R:自分のライフスタイルの中において、アーティストになるということですね。
M:そう。私がちょっとグランジっぽいのが好きで、髪の毛ぼさぼさにしているのも彼らのカルチャーから来ているんです。
たまに「マリエ、髪の毛ぼさぼさだよ!」って言われちゃうけど(笑)「いいの、それが私なの!」みたいな(笑)
ほんとにかわいいんだー、彼らのファッション。私はサーフィンよりスケート寄りなんですけど、なんでスケートに魅力を感じるかっていうと、ちょっと前まではなかったスポーツなのに、やりたい子たちがどんどん開拓して、ジャンルとして広がっていってる所が好きなの。
元々サーファーの子たちがサーフィンをもっと上手にやるために、自分でスケートボードを削って始めたものから、良いシューズや新しいカルチャーやビジネスが生まれてきているでしょう?
それってすごいことだなと思うの。今はもうオリンピック種目だし。
ただカッコいいっていうよりも、「もっとうまくなりたい」「もっとこうだったらいいのに」っていう強い気持ちから、何か新しいものを開拓していく精神みたいなものにも、憧れを感じているみたい。
R:第一弾はPMDのテバーシブルシリーズにプリントされているんですよね。これはどういう経緯があったんですか?
M:PMDのデニムがリバーシバル仕様で、通常は表と呼ぶ部分を裏って呼んでいるんですね。それがありがたいことに、今飛ぶように売れていて。
今回のコラボでは、PMDの人気アイテムの要素もいれたかったので、テバーシブルシリーズ同様に、Tシャツを裏返しっぽい縫製にしてみました。でもそのままだと「裏返しに着てるの?」って言われちゃう(笑)から、パーツパーツではキレイに見える部分も作って、バランスを取っています。
R:あえて裏返しっぽい縫製にしているんですね。
M:そうですね。海外のスケーター友達って平気で服を裏返しで着ていたりするんですよ。
「裏返しだよ」って言っても、「Who cares?(だから?)」みたいな。そういうのが面白いなって思ったんです。
洋服は絶対表で着なきゃいけないなんてルールはないですしね。
R:他にはどういった想いが?
M:パンクロックの精神も取り入れています。
サーファーもスケーターもそうなんだけど、西海岸で感じるのは、みんなパンクロックが好きってこと。ロックを愛している人が好きそうなデザインを取り入れたいっていう気持ちもあったので、デザインで反骨精神みたいなものを表現しています。
R:最後に、第一弾「HOTEL PASCAL」に込めた想いなどを教えてもらえますか?
M:本当に西海岸に「HOTEL PASCAL」ができたらいいなぁって思っています(笑)みんなで西海岸に行って、カルチャーを発信していくなんて、最高じゃないですか?
突拍子もないこと言っているように聞こえるかもしれないけど、そういう大きな夢を常に持って、絵にしていくっていうのは絶対に大事だと思うんですよね。
R:ありがとうございました!第二弾も楽しみにしています。
PHOTO / Miki Takahira
■第一弾「PASCAL MARIE DESMARAIS × AMERICAN RAG CIE」
2019年9月27日(金) アメリカンラグシー オンラインストア、アメリカンラグシー ゾゾタウン店にて発売
グラフィック T-shirts 1型 / ¥18,000(+tax)