東京ファッションウィークに必要なのは抜け感と華やかさ!CINOHやChildren of the discordance、POSTELEGANT、KOCHÉなど2019秋冬シーズンEna的注目ブランドと総評 #AmazonFWT

2019秋冬シーズンの東京ファッションウィーク(以下:東コレ)が終わりました。
今シーズンは重い身体を引きずりながら(笑)
一日3~4本といつもより多めに気になるブランドさんのランウェイやインスタレーションへ伺いました。

 

もう何年も取材に行っていますが、何故こうもテンションが上がらないのだろう?といつも思います。
厳しめな切り出しで申し訳ないですが、毎シーズン取材に行っている者としての正直な気持ちです。上の写真はKOCHÉショー終わりのデザイナーChristelle Kocher(クリステル・コーシェ)とAMIAYA。ファッショニスタが集まり、こぞってオシャレな人たちが会場周りを闊歩する、こういうシーンが東コレではあまり見られないことも理由の一つだと思います。

 

根本的に”ファッションの祭典”という概念が低いのでは?

ショーを行うブランド、そこに集まるファッショニスタ、エディター、ジャーナリスト、フォトグラファー。
海外では当たり前のように華やかな人たちが会場を盛り上げ、街全体がファッションウィークのお祭り感で包まれる。

東京のファッションウィークに必要なのはブランド、ショー、ゲスト、全てにおいて”抜け感と華やかさ”だと私は思います。

 

 

そういう意味でも今回、素敵なショーを観せてくれたのが

CINOH(チノ)

今シーズンの東コレで、私の中では一番”ファッションショー”というものを感じられたブランド。

もともと、CINOHのお洋服は好きで個人的にも毎シーズンほぼオーダーしていますが、初めてランウェイでみせることでまたどういう見え方をするのか?個人的な緊張感もありましたが、会場の空気感を含めて東コレでは中々感じることの出来ないテンションの上がるショーでした。

洋服、スタイリングはもちろん、ずらりと並んだモデルやファッショニスタ、明るい会場にCINOHスタイルのモデルちゃん達、彼女達との談笑、その全てがショーが始まるまでの期待感もあげてくれました。本来、ファッションショーってこうあるべき!

 

 

次は、春の強風で凍えながらもファッションとカルチャーの融合が心地よかった

Children of the discordance(チルドレン オブ ザ ディスコーダンス)

カラフルなヴィンテージバンダナやトレンチのグラフィティーが今の気分にかなりFIT!この空間に、もちろんメンズなのですが、自分自身もリアルに着たくなるスタイルに夢中になりました。

 

 

そして今、モード雑誌のスタイリストさんなども注目する

POSTELEGANT(ポステレガント)

まだデビューから2年ほどですが、ユニセックスに展開される心地の良い素材感と身体を入れた時のシルエット。ベーシックなスタイルの大胆さが私的にはかなりの注目ブランド。ショーは自然光が溢れる会場とかだともっと素敵さが伝わったのにな〜と思いました。

 

 

他にも、洋服の一部分にフォーカスしてデフォルメされたフォルムをデザインとして表現した

ANREALAGE(アンリアレイジ)

 

 

個人的にはこのグリーンがスペシャル♡フリンジやファーデザインが印象的だった

HYKE(ハイク)

 

 

10周年でのランウェイ、メンズとスタイルミックスしたくなった

THE RERACS(ザ・リラクス)

 

 

ロング丈にショートブルゾンを重ねたり、異素材ならぬ異アイテムレイヤリングがメンズなんだけどかわいさを感じさせた

MISTERGENTLEMAN(ミスター・ジェントルマン)

 

この4ブランドは流石にファッション業界の重鎮含め、日本のファッションウィークらしい濃さがあります(笑)

 

 

そして、なんと!東コレ限定、渋谷TSUTAYA屋上でピカチュウとのコラボレーションとして発表した

KOCHÉ(コーシェ)

ラストルックで登場したのはモデルの福士リナ。デザイナーのクリステルとピカチュウというお祭り感たっぷりなショーに。ランウェイに登場したモデル達も少しキッズ寄りになりますが、若手注目メンバーがずらりとキャスティングされました。

 

 

他ブランドも含めてインスタグラム(@enaphoto)ではフォトレポート、フィナーレはストーリーアーカイブでまとめてあります!
各ブランドのランウェイレポートはまた詳しく、順次書いていきますね。

 

 

最後に。

最近、特に若いブランドのショーも増え、学生や若い一般の子を招待するブランドも増えました。
これに関しては、皆さんの意見も賛否両論ありますが、私としては興味を持って見にくるお客さんが増えることは良いことだと思っていました。ただ、ショーの質の低下、一般の人が増えたことでのマナーの低下、これによって日々仕事として取材にまわるエディターやジャーナリスト、フォトグラファーへの居心地の悪さとストレスはかなり増えたと思います。

これによって観に行くショーを今後もっと減らして厳選して行くべきかな?とも今シーズンかなり思いました。

直接彼らをお客さんとして呼ぶならば、その対応と配慮はもう少し考えてもらいたい。
若い子達ばかりに媚びる風潮はそろそろ考え直さないといけない時では?
海外からは既に、東コレが”原宿ファッションウィーク”のように見えているのでは?

 

 

カッコイイ大人のファッショニスタ、業界人が東コレというものに興味を持って、ファッションを体現できる場に。

抜け感と華やかさ。東コレが本当の意味で”ファッションの祭典”になりますように。

 



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