THOM BROWNE SPRING 2023 WOMEN'S COLLECTION 20着のシルクタフタのグランドオペラコートが突然ひらひらと舞台の真ん中へ。ガウンに合わせたサドルシューズを履き、何百もの色の組み合わせで行進する。

THOM BROWNE(トム ブラウン)2023年春夏ウィメンズコレクション。さて、あなたが来たからには、なぜここにいるのか教えてあげよう。ご存知の通り、Thomは物語を語るのが好き。きっと長いストーリーになりそう。だって、彼は長いストーリーが大好きだから。ゴールドとシルクサテンのステッチであしらったケーブル模様と葉の刺繍が特徴のダッチェスシルクサテンのチェスターフィールドコートを着たチャーミングな人は言った。ちょっとだけヒント。私は王子になるんだ。あとは、じっくりと楽しんでもらうだけ。真夜中の12時を告げるとき、オペラ座の大きなホワイエには、高さ2メートルほどの輝く靴がぽつんと置かれていた。ティアード、ギャザー、プリーツ、ヴァーシティナンバーのエンブレム、グログランシルクの装飾など、20着のシルクタフタのグランドオペラコートが突然ひらひらと舞台の真ん中へ。ガウンに合わせたサドルシューズを履き、何百もの色の組み合わせで行進する。ああ、その片足のシューズが私たちのどちらかのものであるならば。みんな散らばり、1人だけぽつんと残った。白いチュールを着た謎の女が、靴のほうへ歩いていく。もしかしたら、私かもしれない。継母と義姉がストン、ストン、ストンと入ってくる。ドレープかかったシルクタフタのドット柄のドレスを着て、ロッカーウェッジのサドルシューズを履いている。ビッグショルダーのオックスフォードテーラードと鳥かごのベールも。トロンプルイユのタキシードのクロップジャケットにコルセットを締め、猫のルシファーはサテンのリボンと毛糸玉の刺繍が施されたサテンのミニスカートとシルクのダッチェスジャケットで飛び跳ねている。あの20着が再び登場し、真のアメリカン・オックスフォード・ファブリックを披露。細長く、オーバーサイズで、クロップド丈のテーラリングは、丁寧に施されたインターシャのポルカドットがディテールとなり、プレッピーで子供らしさ溢れる色の組み合わせに。インターシャのポルカドット。それはThom Browneの世界だけ。裏地はシルクツイルで、補完的なポルカドットと思いきや、必ずしもそうではない。ドロップウエスト、クロップドシャツ、ハイウエストのインナーウェアは、エレガントなプロポーション、ロープショルダー、プラットフォームサドルシューズと完璧にマッチする。スモッキングされたチュールのボディスーツは、着る人にミステリーを、世界にファンタジーを与えている。刺繍のリボンで飾られたオフショルダーのミニドレスに、タフタのメリージェーンシューズとポンポンの飾りつけで軽やかに歩く5匹の元気な子ネズミたち。シルクタフタのボディスーツに、リボン、チュール、タフタ、サテンを使った手編みのニットジャケット、プリーツのプードルスカートを身に着けた妖精のゴッドマザーとその杖使いの仲間たちも迎えよう。ピンクのチュール・キャデラックに乗ったシンデレラが戻ってきた。ゴールドの刺繍で縁取られた白いプリーツのオペラコートはロープドショルダーとなり、ネイビーのサテンで仕上げられている。そして、しばらくして登場した彼女は、本当の自分自身に変身していた。Thom Browneの世界では、すべての女の子と男の子がこの靴の中に収まっている。



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