「自分に嘘をつかない」髙橋義明 スペシャルインタビュー

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PHOTO Ena Kitamura

 

・建築家としての一面もお持ちで、本当に多彩ですよね。今、ギャラリースペースも作られているとか?

ー僕を含めた同世代のアーティストで「CORNERSTONE」というチームを結成していて、自分たちの為のギャラリーを併設したスタジオを作っています。元々木材屋の倉庫だった場所のリノベーションなので解体しながら設計していくって感覚です。今は、ギャラリースペースの施工が始まったので、8月下旬ごろのオープンを目標としています。今までインスタレーションがメインだったのですが、改装が終わったら新しい展開を見せて行こうと思っています。オープニングはグループ展をやる予定です。美術関係の人とかに限らずに、本当にいろんな人に来てほしいです。

 

・作品作りはどういったことからインスピレーションを受けていますか?

ー今まで見てきたもの全てからインスピレーションを受けていると思います。あとは、音楽から影響を受けることが多いかもしれないです。色んなジャンルを聴くんですけど。今はJanis Joplinとか、Curtis Mayfieldとかを聞いています。あと、邦楽だとネバーヤングビーチとか。彼らの「あまり行かない喫茶店で」って曲の中に、すごい好きな歌詞があって。”あなたと二人街を出ようか小さな家を買って 部屋にはピンクのペンキを塗って 庭には犬を走らせよう”って歌詞なんですけど。それを聞いた時に、僕の空間設計には、ピンクのペンキで塗るなんてないんですよ。でも好きな人がピンクを好きって言ったら、僕も好きになれるのかなって感じました。建築ってすごく分析的というか、頭がすごく硬いなって感じていて、なんか”生”っぽくなかったんですよね。なんかこのバンドが歌っている歌詞って君が好きなら塗ろうっていう。その感覚が、僕はすごく大切なことだなって思いました。

 

・物作りをする上で気をつけていることはありますか?

ー嘘をつかないってことです。すべてのことに言えるんですが自分に正直でいることですね。素直に感じたように出すっていうのもそうだし。結構考えてしまうんですけど、目の前の壁というか、自分がぶち当たったものに対して、納得いくまで考えて、納得できるまではその先には進まない。というより進めないかもしれないです。そういうのは、ペースが遅いと思われたりしますが、そこは崩せないですね。

 

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ETHOSENSE

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PHOTO MASAYUKI ICHINOSE

 

・ファッションに関して、ご自身ならではな”こだわり”はお持ちですか?

ー去年ぐらいから、街で歩いてるおじいちゃんとか、図書館で見るおじいちゃんとか、なんとなくみんな似た格好してるなーって感じたんです。だから、行き着く先はそこなんじゃないかなって思って、おじいちゃんみたいな格好をしていますね。去年からしているんですけど、1年経ったら27歳で、もっと年を重ねて、行き着いた先はどうなってるんだろうって。このおじいちゃんみたいな格好を続けていって、何年かしたら変化があるのかなって気になりますね。

 

・ブランドさんとのコラボレーションで洋服作りもされていましたよね。

ーモデルのLee momokaさんと一緒にコラボレーションをさせていただきました。僕とその子の格好が似ていたみたいで。でもmomokaさんは小さい子が着てそうな服がイメージで、僕はおじいちゃん。そしたら、人生の始まりと終わり似てるなって話になって。面白いですよね。そこから始まった企画で、チャイナシャツのディテールが入ったニットポロシャツと、リネン素材のブルゾンとスラックスのセットアップをデザインしました。不思議と今まで、洋服だけは、作ろうと思ったことってなかったんですよ。でもやってみたら楽しかった。2人が欲しいものを好きなように作ってって言ってくれたのが大きいと思います。最近ちょうどいい季節でずっと着てます。

 

・普段お休みの時は何をされているんですか?

ーいつも散歩って答えるんですけど…あまり、遊びたい!ってなったりしないんですよね。本当に自分の好きな事をやっているので、仕事っていう感覚が元々あまりないんですよね。人に会えるのはいいですね。楽しいと思える事が仕事になっているので、本当に良かったなって思います。

 

・最後にプライベートも含めた目標は?

ーあんまり目標とかはないんですよね。今、目の前にあることをしっかりとやっていく。それをやっていくうちに、どう見られていくかっていう。どうなっていくんだろうって感じです。肩書きが役者だったり、モデルだったり、建築家だったり様々なので。あっ、でもありました目標。自分の孫の顔を生きている間に見たいです。

 

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PHOTO Ena Kitamura

■BE NATURAL

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