モデル、俳優として「繊細さと強さ、自身のコミュニケーション力で新しい自分を表現し続ける」岩崎拓馬 スペシャルインタビュー

PHOTO Ena Kitamura

 

・ステップアップされていく中で色々と葛藤があるんですね。

ー後輩のモデルさんたちが慕ってくれて、それはすごくありがたいんだけど、僕からしたらそこに満足してちゃダメだっていう気持ちがあるんです。
単発的に大きな仕事をやらせてもらってるから目立つのかもしれないけど、自分的にはまだツーステップしたくらいの感覚だから、この先どうしていこうっていうことばかり考えてます。

 

・彼らからすればわかりやすく目の前に見えているものが憧れの対象になるんですよね。

ー全然、もうやめてーって感じで落ち着かない(笑)
周囲が思ってくれていることと自分が考えていることのギャップを感じるんですよね。
何も成し遂げていないのに「すごいですね」って言われたりするのって、ちょっと怖かったりする。
僕自身そんなに強くなくて、結構もろくて繊細な方だから頭の中で色々と考えちゃう(笑)

 

・最近はモデルとしてだけではなく俳優としても活躍されてますがファッションの現場との違いは何か感じますか?

ーセリフ覚えるのが大変!(笑)現場はいつも楽しくてそこはモデルの仕事と変わらないです。楽しくない現場って1つもないから。
少し前に出させていただいた航空会社のCMはサラリーマンの役だったんですけど、“岩崎拓馬”としてではなく役がつくと自分自身からの切り替えも難しいなと思いました。

 

・自分ではない何かを演じたりすることの葛藤だったり

ー僕って声が高いじゃないですか。役によってはこれじゃダメだったりするから発声から変えなきゃいけないなとか。
あと出演作品を周りの人が見て「いつもの拓馬と全然違うね」って言ってもらえるからこれでオッケーなのかなって思うんですけど、まだムービーで喋ってる自分を見るのに慣れないです。自分が喋ってるのがすごい嫌だし恥ずかしい(笑)
ムービーのお仕事は自分の中ではまだまだこれからって感じです。モデルと一緒でずっと続けていけば何かしら自分なりの方法も見つかると思うし、表現したいことも出てくると思う。モデル業と並行して俳優のお仕事ももっと勉強していきたいですね。

 

©Zoff

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・モデルをやってきたことが生かせる環境にありますよね。

ーそうですね。演技の勉強をすることでモデルとしてのスチールの見せ方ももっと変わってくると思うし。一生続けるっていうのが大事かな。

 

・俳優とモデルの違いはありますか?今までの延長上にあるのか、まったく違うものなのか。

ー計算式のプラスとマイナスって感じですね。イコールになるイメージ。
長所と短所って意外と似てるというか。
今、僕の中でムービーのお仕事はまだ短所、モデル業は「仕事でモデルやってます」って言えるようになったから長所なんですよ。その2つが全体でイコールになってる感じかなぁ。
俳優活動もやっていけばモデルとしての厚みも出てくると思うから、補い合っていきたい部分ですね。

 

・役に入る時、ファッションからイメージして入りやすくなったりすることは?

ー俳優のお仕事が決まった時に「どんな役なんだろう」じゃなくて「どんな服着られるんだろう」って思うんです。用意されている衣装でキャラクターが入ってきたり気持ちが作れたりすることはあるかもしれないですね。
スーツのネクタイの色1つでも、キャラクターのわかりやすい指標になりますよね。

 

・お洋服も好きだと思うのですが、自分の中でファッションのルールってありますか?

ー小汚く見えないっていうのは絶対的なルール。どんな服を着ていても品良く見えることが大切だと思ってます。
派手なのはいいの。僕も派手なスタイルとか柄×柄とかも好きなんだけど、とにかく安いものでも高いものでもキレイに着こなすがミソ(笑)

 

 

・これからプライベートでも仕事でもトライしてみたいことは?

ー英語でコミュニケーションを取れるようになること!
ありがたいことにたくさんパーティーにも招待していただいて本国の方と話すチャンスがあるのに自分の言葉で喋れないのが辛い。
この間もMSGMのタイアップで雑誌に出させていただいた時、デザイナーのマッシモが僕のことを良いって言ってくれて起用されたらしいんだけど、そういう時に英語が話せたらなーって思う。自分の言葉でちゃんとニュアンスが伝えられたらって。仕事では特にコミュニケーションが大切だと思っているタイプの人間だから歯がゆくて。

 

・英語の他には何かありますか?

ー自分に自信をつけたくてダンスに興味を持っています。
ダンスするってなると「恥ずかしい、見ないで」って思っちゃうじゃないですか。でもダンサーの方たちってパフォーマンスの時の自分の表現の仕方がすごく上手だし自信に満ち溢れていて芯の強さを感じる。表現方法の一環としてダンスやってみたいなと思ってます。
あと今年は海外にたくさん行きたい!
語学留学とかになると難しいけど(笑)、とにかく海外に行って色んな人と話してコミュニケーション能力を高めていきたい。
来年30歳だから今のうちにやらないと!30代突入しました、これまでと何も変わりません、じゃ意味ないと思ってるから。

 

・最後に、今思う人生の大きな目標を聞かせてください。

ーモデルとしての目標は、海外の広告キャンペーンに必ず出ること。出たいとかではなく、出る。
俳優としてはまだスタート地点にも立ってないくらいの気持ちだけど、最終的には海外ドラマ、ハリウッド、海外の映画に出演することが目標です。そこまでにまず、日本の映画でちゃんといい役をもらうこと。
やらなきゃいけないこと、やりたいことがまだまだたくさんあるけど、でも本当に幸せ。
きっと満足することは一生ないんだろうな。

 

PHOTO Ena Kitamura

 

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