LANVIN FALL/WINTER 2023 COLLECTION パリで最も古いメゾンであるランバンの歴史が現代によみがえる

LANVIN(ランバン)2023年秋冬コレクション。つくる喜び、発見と再発見の喜び。創造は私たちの”渇いた目”への贈り物。ファッションコレクションは、映画や小説のように、純粋なイマジネーションを現実にした表現であり、観る者はその目を通してキュレーター。このコンセプトは、Bruno Sialelli(ブルーノ・シアレッリ)によるランバンの2023年冬のコレクションを象徴するもの。パリで最も古いメゾンであるランバンの歴史が、現代によみがえった。1940年代や1980年代を彷彿とさせ、18世紀やルネサンス、中世など、 Jeanne Lanvin(ジャンヌ・ランバン)自身がインスピレーションを得た時代への回帰も見受けられる。スタッズは水玉を模し、リッチなシルクや光沢のあるベルベット、デヴォレに混じってウールガザールがテクノな輝きを放っている。装飾はジャンヌ・ランバンのアパートメントの鏡張りのインテリアとムラーノガラスの置物、香水のボトルを思い起こさせる。それらはスパンコールの光沢、繊細なシルクのドレスに施されたクリスタルの刺繍、ガラスで初めて制作されたメゾンのシグネチャーである“メロディ”ビジューの渦巻き状のフォルムで表現されている。ランバンのクチュールの精神は、ハンドメイドの刺繍や専用に織られたファブリック、マスターテーラリングといったモダンクラフトを通して脈打っている。技術、専門知識、および喜びは、オルデンバーグの詩が認めているように、衝動的な行為である制作中に発見され、見られるもの。グアバやバブルガムの色合いの糸を撚ったアストラカンのようなブークレツイードは、グリーン、リップスティックレッド、ゴールデンニュートラルの豊かな色合いのパレット全体に映し出されるテクニカルカラーの輝き。洗練された中に生々しさがあり、丁寧な仕上げとともに、やり残したこと、壊れやすいこと、自由であることが感じられる。アクセサリーは流線型のモダニティを備えたクラフトマンシップを伝え、ハンドバッグ”コンチェルト”は鮮やかな色合いでリフレッシュされ、ソフトバッグの新スタイルは”メロディ”を名前に、ジュエリーを留め具にして、日常にプレシャス感を与えている。靴のシルエットは、レディスは足の周りに一枚の革を巻き付けて形成されており、メンズはアスレチックとフォーマルの区別を曖昧に。赤地に小花の刺繍が施されたグローブとフードはそれ自体がクチュールのジェスチャーと言える。歴史のサイクル、外向きの視線を内側に向け、歴史あるクチュールメゾンが登場人物を夢の中へと導き、それが現実となる。心の目で形成されたパリの神話の創造を映し出すこのコレクションはフランスのエレガンスと活気を再発見したもので、まさにランバンの魂。

■LANVIN

https://www.lanvin.com/



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