ERDEM Autumn Winter 2023 Collection ブルームズベリーのタウンハウスを解体して いくうちに、この建物のかつての住⼈の⾯影を発⾒

ERDEM(アーデム)2023年秋冬コレクション。アーデム・モラリオグルはブルームズベリーの⾃分のタウンハウスを解体していくうちに、この建物のかつての住⼈の⾯影を発⾒した。以前の所有者によって⻑い間埋もれていた、毒々しいヒ素のような緑⾊の壁紙が⼀⾯に貼られた部屋、煙突の炉胸に隠されていたヌードのシルエットの絵、⽞関ホール横のキッチンには、出⼊りを監視していたことがうかがえるハッチの跡を⾒つけた。この古い家には秘密がある。この建物がかつて隣家とつながっていたことを⽰す⼿がかりとなるのではないか?ホーンテッドハウスのようなこの家の幽霊は⼀体誰で、どんな話が残っているのだろうか。この隣家と連結した建物はヴィクトリア朝時代の1860年に設⽴され、20世紀初頭まで活動した「A Home of Hope for the Restoration of Fallen Women(社会から転落した⼥性のための希望の家)」と呼ばれた施設だった。1892年までに3,216⼈の⼥性がこの施設に⼊所し、その⼤半は⼀時的な滞在者で、最終的に希望がもたらされた⼈たち。希望の家に⼊るということは社会から転落する⼨前に⼿を差し伸べられることだった。「希望の家」は慈愛に満ちた環境と考えられていた⼀⽅で、⾨限を破った酔った滞在者が広場で暴動を起こしたことが記録に残っており、決して幸せな場所というわけではなさそう。もしかしたらこの家の⾻格にも、解き放たれたお祭り騒ぎの感覚があるのだろうか。常に階段や床板を踏みしめる⾜⾳、延々と続くドアの開閉が、超現実的な幻覚を引き起こす。ここに滞在した⼥性たちはとっくにこの世を去っているけれど、それでも彼⼥たちの痕跡と名残は残っている。

Styling by Ola-Oluwa Ebiti
Hair by Anthony Turner for OLAPLEX
Makeup by Jane Richardson for NARS Cosmetics
Skincare by 111SKIN
Nails by Liia Zotova for CND
Casting by Noah Shelley at 1979 Services
Bespoke stationery by Smythson
Supported by FALKE & Commando
Show Production by OBO
Music by Natalie Holt
Images by Jason Lloyd Evans for ERDEM

ERDEM

http://www.erdem.co.uk/



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