JW ANDERSON WOMEN'S FALL/WINTER 2023 COLLECTION「ファンダム」マイケル・クラークの存在はJW ANDERSONのベースに深く根付き、あらためてまっさらな状態になることの大切さを訴えかける

JW ANDERSON(JW アンダーソン)2023年秋冬ウィメンズコレクション。ダンサー兼振付師、Michael Clark(マイケル・クラーク)はインキピット。彼は、まるで何も書かれていないまっさらなページであるかのように、支配的なカルチャーに反発を剥き出し輝く指を突き立て、新たなカルチャーを作り出したパイオニア(先駆者)であり、反体制のアジテーター。そして、人々にも同様の生き方(思想)を推奨するランドマーク的存在でもある。マイケル・クラークの存在はJW ANDERSONのベースに深く根付き、今あらためてまっさらな状態になることの大切さを訴えかけている。まさに、現在もてはやされているカルチャーに問いを投げかけるインキピット。「新しさには意味がある。しかし、人間味のない新しさには意味がない」。そう考えることにより、すでになされたことに対峙するという概念が生まれる。歴史と長い時の流れが、重責ではなく視点となる。明晰さの名の下に拒絶を克服する。JW ANDERSONの15年の歴史が、マイケル・クラークのビジュアル作品やポスターなどのメモラビリア、そして彼の名と共にその象徴が結び付き、ここに凝縮され、再解釈され、再構築されている。余分なものを排除し本質に辿り着くという解放的なプロセスを経ることにより、決まりやベースとなる思想の再発見をもたらしている。ジオメトリー、パッディング、ドレーピング、シャープネス、細かい裁断、歪みすら洗練されたライン、パネル、フラップ、構築的なコート、彫刻的な襟、アンカーモチーフやボーダーストライプなどすべてを、あらためて自分のものに。昔と今。永遠に交換を繰り返し、削ぎ落とし、圧縮され、凝縮する。それにより、新たなはじまりを迎える。私は好奇心の強い人間。I am curious, orange(アイ・アム・キュリアス・オレンジ)。ジョナサン・アンダーソンは、「わたしはあまり過去を振り返ることをしないすが、前に進むためにそれが必要と感じるときもある。過去は、未来に焦点を合わせるためのレンズにもなりうる。マイケル・クラーク。人々を魅了させ感銘を与え続けているにも関わらず、彼もまた、過去を振り返らないひと。わたしは、時として「すべての道はマイケル・クラークに通ずるのではないか」と思うことがある。わたしにとっては紛いも無いが、今このショー会場にいる観客にとっても、彼はそのような存在なのではないか。わたしにとって指針となっている、ダンス、音楽、アート、ファッション…。などの作品について考えを巡らせてみると、そのすべてがマイケル・クラークの創造世界の一端であることに気付かされる。マイケル・クラークは単なる振付師ではなく、ブリティッシュカルチャー全体を形成する演出家。今期のコレクションのテーマは「ファンダム」。熱狂的なファン意識とはとても奇妙なもので、完全にパーソナルで、ときに不合理であり、ときに恥ずかしい思いもする。本ランウェイショーの制作にあたり、わたしは自らのアーカイブを振り返り、過去15年間のコレクションの要素に新たな命を吹き込んだ。さらに、マイケルは自分のアーカイブを見せてくれたことで、マイケル・クラークのアーカイブの要素をコレクションに取り入れることが実現した。これらの作業を行うなかで、何がわたしを夢中にさせてきたのかを明確に理解することができた。」と話している。

Alexa Chung, Poppy Delevingne

Naomi Campbell

Kikuno Kiki

Romeo Beckham, Mia Regan

 

■JW ANDERSON

www.jwanderson.com



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