LEMAIRE 2023 Fall Winter Collection 身体、コントラスト、キャラクター、差異、性別、年齢など、この自由な動きの中でLEMAIREは特異な存在感を放つ

LEMAIRE(ルメール)2023年秋冬コレクション。1960年代初頭に建設されたピエール・マリー・キュリー大学のジュシュー・キャンパスにて、シルエットがすれ違い、交差している。互いに近づき、立ち止まり、その線と跡をたどりながら、新たな集まり方を試行錯誤している。身体、コントラスト、キャラクター、差異、性別、年齢など、この自由な動きの中で、LEMAIREは特異な存在感を放つ。ほとんどオーバーサイズといえるほどのボリュームは、ネクタイで締めたり、長い襟の開きで緩めたり、中心から外れたボタンの連なりを張らせることで、ガーメントに動きを与えている。ユニフォームは色合いを変え、パジャマはスーツに、ダブルブレストジャケットはカーディガンに、カーディガンはコートに、袖のないダウンジャケットはオーバーコートに、ニットはファーに、靴はスリッパにと、ワードローブは形態と機能の間で変化していく。コレクションはよりリラックスした雰囲気で、どこか抑制と解放の中間、構造と解体の中間にあるような。首に巻いたフーラード、ジャケットについたキルティングの襟、ドレスの裾にあしらわれたフリルなど、新たなフォークシンセシスと東洋と西洋の横断が現れている。大きな襟、ブラウス、ポケット、バッグなど、都会的なシルエットは、時を超えた都市への旅立ちを予感させる。ハイブリッドで壮大なドローイングで知られるインドネシアのアーティストNoviadi Angkasapuraとのコラボレーションを継続し、そのスピリチュアルなメッセージをシルクのガーメントに表現している。風通しの良いドレスは重みのあるウールに、流れるようなスカートは厚手のニットに、マキシパーカーの開口部から流れるシルクはシルエット全体を縁取り、ドライシルクはボイルドシェットランドウールに、シアサッカーウールとシルク、キルティングコットンなど、素材や密度は不協和音のように響く。アルパカ、メリノ、プリントシルクジャカード、シアリングなど、触れて驚く様な素材と質感。樹皮と石、雨に濡れた地衣と苔の秋冬。ローストしたピスタチオグリーン、葉を煎じたティーグリーン、淡い半透明のグリーン、パテンドグレー、川の御影石。ワードローブは、素材とそのインディゴ、ピグメント、モーヴの色調に合わせ後染めされている。ツートンカラーのスカーフバッグは、都会的な矢筒のように胸元を飾り、レザーブーツは足首で結ぶなど、ボリューム感を強調。採餌者のバッグとも似ているポーチやエクソポーチは、シルエットを包み込む。ダブルジップと幅広のカメラストラップを備えた風変わりな小さなフリースの裏地付きバッグは、まるで別の時代のミステリアスなレポーターが持つバニティーケースを再現したようにも見える。首元のほどけたネクタイ、長いリボンのイヤリングなどのアクセサリーには、様々なシルエットが見られる。

ⒸLena C. Emery

 

■LEMAIRE

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