Maison MIHARA YASUHIRO Spring/Summer 2018 “インスタジェニック”へのアンチテーゼ、皮肉めいたワッペンやステッカーを架空のバンド「#BLANK MIRRORS」が全身にまとう
Maison MIHARA YASUHIRO(メゾン ミハラヤスヒロ)のSpring/Summer 2018コレクションは「#BLANK MIRRORS」。忙しい現代人は、日々ラップトップやスマートフォンと向き合い、忙しく指先を動かしている。そこには大量の情報があふれ、見知らぬ人との無数のコミュニケーションが行き交っている。デバイスをパワーオフにすると、空白の鏡があらわれる。三原康裕は、この鏡に向かって語りかけるのだ。# # #(ハッシュタグ、ハッシュタグ、ハッシュタグ)…。そこに何の意味があるのだろう。Instagramをはじめとする現代人のSNSアディクトは、ただただ滑稽でしかない。ミハラによるハッシュタグアディクトの視点は、#BLANK MIRRORSという架空のバンドに投影された。ちょっとナードな彼らは、“インスタジェニック”へのアンチテーゼとして、皮肉めいたワッペンやステッカーを作って全身にまとう。巨大化した後ろ身頃をワッペンやペイントで装飾したブルゾン、動きによってスカートのようにも見えるハーフラップパンツ、襟幅を自由に調整し、着崩すことができるブルゾンやコート、実在するデザインを捩ったワッペン、ECCO LEATHER社の透明革を使ったアッパーの透けたシューズ、靴下にソールをつけたソックススニーカー。三原康裕にとってのクリエイティブの表現方法のひとつである、アイロニックなメッセージを大きくフィーチャーし、今季のコレクションに込めている。