SHINYAKOZUKA ISSUE #2 COLLECTION「FRIDGES IN THE AIR(絵空事)」真夏に大雪を降らしたい。そんな単純で短絡的な発想が今回のISSUEの出発点

SHINYAKOZUKA(シンヤコヅカ) ISSUE #2 COLLECTION「FRIDGES IN THE AIR(絵空事)」。「真夏に大雪を降らしたい。」そんな単純で短絡的な発想が今回のISSUEの出発点となった。真夏に大雪を降らせるということは、「まやかし」を作ることだと思う。ファッションとは、と今問われると「まやかしだ」と答える。切り取り方では非常に言葉が悪いと思うが、我々は、そのまやかしで彩り、自信を持ち、癒されてきたと思う。イミテーションの緑道で恋人と歩いたり、イルミネーションの景色を綺麗と思ったり、人工の滝で癒されたり、キャンプに行き、川の水で冷やすより、冷蔵庫でキンキンに冷えたビールの方が美味しかったり。嘘やイミテーションの持つ力を最大限に、声高らかに肯定すること。「嘘、嘘」と笑顔で言うこと。それがファッションの良い所であると思っており、絵空事を描きたいなと、考えるようになった。初めのきっかけから「冬」や「寒さ」というキーワードの元、リサーチを進めていくと、潮田登久子氏の「冷蔵庫」という写真集と出会った。あらゆる家庭の冷蔵庫の閉じた状態と開けた状態の写真を淡々と並べているドイツ人の写真家ベッヒャー夫妻の作品が代表的な形式やルールに従って撮影や作品制作を行なう「タイポロジー(類型学)」を感じる写真集だが、この写真集と自身のファッション観がぴたっと重なった。冷蔵庫は、使用目的は同じ、見た目もほぼ同じ、中身にその人の生活感や価値観が出る。上記の要素が、ユニフォームを着ることによって、あえて見た目の個性をなくすことによって、その人のパーソナリティが浮き出るという勝手に自身で呼んでいる「卒業アルバム、この子かわいい理論」と同じだと気づいた。「卒業アルバム、この子かわいい理論」というのは、高校で出会って仲良くなった友人とお互いの中学の卒業アルバムを見た時に「この子かわいい」といった話に多くの頻度でなると思い、なぜその話になるのだろうと理由を考えたときに、制服によって顔以外の情報が均一化されることによって純粋に顔のみに注目が行くという考えで、均一化することでその人のパーソナリティ・資質が浮き出るのではじゃないかという理論。私がユニフォームやワークという要素を基本に置いているのは、こういう考えから。そんな勝手な理論と重ねながら、冷蔵庫についてもう少し考えてみると、冷蔵庫というものは、基本的に玄関からは見えない場所に設置してあって、パーソナルな空間のパーソナルなものであり、非常にファッションしているな、と思った。冷蔵庫は、自身にとってのファッションの代名詞の一つになった。絵空事を英語で言うと、”CASTLES IN THE AIR”今回はファッションで絵空事を描きたいということで、自身のファッション観の代名詞を用い、「FRIDGES IN THE AIR」とタイトルをつけ、FINE FEATHERS MAKE FINE BIRDS(馬子にも衣装)、ARTIFICIAL FOX(イミテーション)、FABLE DRAWING(絵に描いた餅)のキーワードの元、制作した。馬子にも衣装:ユニフォームというアイデンティティを示すとともに、それを消し去るという二律背反の要素を入れ込み服の、その人のパーソナリティを見出したい。イミテーション:日本語でも英語でも騙すやごまかすという意味がある狐を、隠喩的に使用し、イミテーションや添加物や嘘、本物でなくてもパワーや役割があり、素敵だと言いたい。絵に描いた餅:今回のデザインを寓話的と言われる私のカトゥーンチックなドローイングで描き、そのドローイングのバランスで再度デザインに起こしている。絵の中でしか成立しないバランスをそのままデザインに反映させている。

■SHINYAKOZUKA

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