Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood Autumn-Winter 2022/23 Collection ファッションというよりも服を作ることに重きを置き、より高貴で儀礼的に表現

Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood(アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド)2022-23年秋冬コレクション。今シーズンは演劇の世界にエレガントなトリビュートを送るコレクションを制作した。演劇場は全てを可能にする特別な場所。検閲を受けることなく、人々が自由に自己表現できる空間を必要としており、そんな場所を失ってしまったら文化は成り立たない。そんな世界を守る必要がある。芸術とは人生のようなもので、時間という概念を超越している。このコレクションではファッションというよりも、服を作ることに重きを置き、より高貴で儀礼的に表現されている。それは動く絵画を制作するようなものであり、視覚から人々の心を揺さぶる生命体のような絵を描きたかった。その作業に没頭することで真実を発見し、その過程で多くを学ぶことができる。衣服は幸福、調和、恐れ、優しさ、怒り、尊敬など人の内面にある感情を映し出す。そして今、軽快さを求めている。”アンドレアス・クロンターラーとは何者なのか”。今シーズン、自分が何者であるのかということを追求した。ヴィヴィアンや、他の優れた女性や男性の誰でもなく、ミューズを自分自身の中に見出そうとした。ただ一つ言えることがあるとすれば、このコレクションこそが私自身。コレクション制作の出発点となったのは冠をかぶり、金蘭の花で埋め尽くされた黄金のマントに髪を靡かせながら子を抱く聖母の像だった。もう一つのアイコンとして華麗さと美しさを放つ金、赤、青、ターコイズ、紫、黄色のサテンに刺繍を施した布を纏い、レースで覆ったジプシーの守護神、聖女サラ。クリスマスにアンナ・マグナーニが出演したジャン・ルノワールの映画”The Golden Coach”を見た。彼女は街頭演劇でコロンビーヌを演じていた。ある時は私自身が所有するアートブックの一冊に載っていた、18世紀を引きた人々の人生の鏡となった作品である、世界で最も有名な絵画の一つワトーの”ジェルサンの看板”を眺めていた。ヴィヴィアンは私が眺めていた幾つかの作品を見て”あなたは雲から生まれた花のように愛らしく、澄んだ水の表面を波立たせた底なしの紺碧の水面のようね”と言う。我が家にある古いクリスマス飾りをコレクションの中から数点選んでデコレーションするようヴィヴィアンに頼んだ。いつもありがとう、ダーリン!そして、このような時代に全てを実現させてくれたチームに最大限の感謝を捧げたいと思っている。



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