FETICO 2022 A/W COLLECTION 女性写真家ゲルトルート・アルントから着想を得て、美しくもときに挑発的で前衛的に独自のフェミニニティ(女性性)を表現

FETICO(フェティコ)2022-23年秋冬コレクションは、1930年代にドイツで活動した女性写真家のGertrud Arndt(ゲルトルート・アルント)から着想を得ている。自身を被写体としたセルフ・ポートレイト作品で知られるアーティスト。20歳の頃、美術学校バウハウスの建築科を志願するも、女性という理由で入学が認められず、代わりにテキスタイルを専攻し、そこで織物を通して、女性的な装飾美や布の柔らかさを生かした造形に向き合った。代表作であるセルフ・ポートレイト作品 「Maskenselbstporträts(仮面自画像)」では、イノセントな少女、華やかな社交家、ストイックな未亡人、魅惑的なフラッパーなどさまざまな人物像を再解釈。美しくもときに挑発的で前衛的に独自のフェミニニティ(女性性)を表現している。ゲルトルートが探求した女性性や刺繍の装飾美、当時のバウハウスの建築やデザイン、男性社会の空気感、あらゆる要素を汲み取り、現代の女性に向けたウェアへと昇華させている。キーディテールは過剰な装飾。クラシカルなロングドレスやブラウスはオリジナルのバラの刺繍レースで襟や袖を縁取り、胸元にコルセットのディテールを加えて女性らしいシルエットを追求。ランジェリーのディテールを胸元に取り入れたドレスや、ペプラムが特徴的なパンツは、優しいクラッシュ加工が施されたレーヨンベルベットを用いて、クラシカルでありながらモダンな表情を実現している。プリーツスカートやブラウスに採用したバラのオリジナルフラワープリントは、ビビッドカラーでありながら、ぼやけた輪郭がレトロな雰囲気を醸し出す。また、男性的なディテールから女性性を引き出すことにも挑戦している。肩を誇張したコートやオーバーサイズのジャケットは、マニッシュなシルエットでありながらも、ウエストに切り替えを施したり、背中に透け感のあるパネルを加えたりと、「フェティコ」らしいアレンジを加え、ゆるやかにカーブしたスラックスには、取り外し可能なチェーンベルトを加えて強さをプラス。今季のカラーパレットは、ゲルトルートの作品のセピア写真からヒントを得て、クラシカルなアッシュブラウン、チャコール、ブラックを基調に使用している。デザイナーの舟山瑛美は、「今よりも女性であることで制限の多かった時代に、作品を通して女性らしさを愉しみ、再解釈する姿にアーティストの強さを感じた」と話している。

■FETICO(フェティコ)

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