Nanushka 2021 FALL/WINTER COLLECTION『強制視点(FORCED PERSPECTIVE)』デザインだけでなくプロセスというレンズを通して機能性を維持しながらもそれぞれの目的を厳しく問い直す

二元性、現代性、革新との間の共鳴関係は、Nanushka(ナヌーシュカ)2021年秋冬シーズンでも推進し続ける。前シーズンのシュルレアリスムの知的な探究に続き「強制視点」というタイトルを掲げた秋冬コレクションは、シュルレアリスムを象徴する「目の錯覚」に焦点を当てる。二元性を通して進化を象徴する、このタイムリーなコレクションは、ナイーブさと創造的楽観主義と考えられている、空想と現実に関する論説。「メイ・ウエストの唇ソファを中心とした、スペインのジローナにあるダリの劇場博物館にあるインスタレーションが、インスピレーションの出発点でした。-家具は、特定の位置から見たときに顔の印象を与えるよう巧みに配置されています。私は、個人の(顔の)特徴が、その人に対するわたし達の印象にどのように影響を与えるのか、そしてマスクを付けていることが如何に人生を匿名性の高いものにしているかについて考えるようになりました。それをきっかけに、私たちが何を明らかにし、何を隠すのかを新しい方法で考えるようになりました。想像力に富んでいますが、「強制視点」において、服は本来着用されるためにデザインされる物であり、そして実際に着用される、という前提を崩すものではありません。形と機能は常にNanushkaの中核となっています。」とクリエイティブ ディレクター、サンドラ・サンダーは語る。今シーズンは、デザインだけでなく、プロセスというレンズを通して、機能性を維持しながらも、それぞれの目的を厳しく問い直した。ドレスはエレガントなドレープで再考され、スリップサテンが流動性と構造の両方を生み出すように作られている。独特なプロポーションと寸法はバインディングによって実現され、ダイナミックな輪郭を生み出す。アウターウェアには「トロンプ・ルイユ」の物事はいつも見かけどおりとは限らないという原理を、生地とシルエットの両方で表現。再生レザーやヴィーガンレザーを使用したアウターウェアは、責任ある素材と革新的なデザインを使用することで進歩。再びアウターウェアを見直し、サテンは完全に再構成されたコートで期待を覆す。襟、留め具、ポケットを取り除き、その結果、作品は毛布のような豪華な形になり、思いがけず機能的に。職人技と素材の革新は、責任あるラグジュアリーというNanushkaのビジョンの鍵。「強制視点」では、サンダーは自身の彼女の熟達した理解を披露し、革新的な素材と装飾を駆使してデザインの二元性の層を作り出している。セラミックのボタンと木製のビーズが細工を施し、伝統的な技法をして、本質的な現代性を生み出す。巧妙に配置されたひし形のパターンには、ブランドのモノグラムが見落としてしまいそうなほど控えめに施されている。様々な種類のニットとテクスチャーでディップダイ(浸染)のキルティング効果が生み出され、トロンプ・ルイユの物語に直接紐づけられる。メンズウェアは、ありそうもない要素を組み合わせて並置する、シュルレアリストの構成を続けている。予想外のポップな色と魅力的なパターンのディテールは、意外なフリンジ付きの裾と垂れ下がったサッシュのディテールの両方を特徴としたテーラードメンズアウターウェアとは対照的。縮んだフォルムとゆったりとしたシルエットの足し引きが、今までの常識を覆すコレクションのトーンを設定。 Nanushkaのシンボルコレクションは、さまざまなデザインで展開されるノベルティプリントをフィーチャーし、今シーズンに向けて活性化。アクセサリーの世界は進化し、ツートンカラーのファブリケーションの追加、既存のノットのディテールやバッグやレザーグッズ全体に施されたボックス型の誇張によって進化。ロンドンを拠点とする現代のエアルームジュエリーデザイナーAlighieriとの継続的なコラボレーションを祝して、鎖骨のグレーシング、彫刻的なオープンチェーンネックレス、ステートメントドロップイヤリングがNanushkaのモノグラムヘッドスカーフを引き立て、ブソーフェスティバルにインスパイアされたヘッドウェアや、取り外し可能な襟が伝統的な概念を覆し続けている。

■Nanushka

WWW.NANUSHKA.COM



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