JIL SANDER 2021 PRE-FALL WOMENS COLLECTION 多様性や曖昧な時代を反映し、相反する要素を組み合わせてバランスをとりリラックス感と遊び心のあるコレクションに
JIL SANDER(ジルサンダー)ウィメンズ 2021 PRE-FALLコレクション。服がもたらす高揚感。やるべき事とやりたい事の狭間で願望が芽生えるひと時。「私たちは今、家という限られた場所で時間を過ごしています。友人との付き合い、自由、他人、過去の生活に対して、これほど強い欲求を感じたことはないでしょう。物事は必然的に変化します。気分に波がある時もあります。我々は自分自身をケアする必要があるのです。服は親密さであり喜びです。服は私たちを守り、私たちを暴きます。私たちは時には心地よさと温かさを必要とし、ある時は精鋭さと力強さを求めるのです。」ルーシー&ルーク・メイヤーが表現したのはこの多様性や曖昧な時代を反映したデザイン。一見相反する要素を組み合わせてバランスをとることで、リラックス感と遊び心のあるコレクションに。パジャマやローブだけでなく、ジッパーやリブカフス、伸縮性のあるシルエットなど、スポーティな要素やディテールをコレクション全体に施すことで、私たちが求める快適さと実用性、楽さと優雅さを表現。鮮やかなオレンジ色のトラックスーツは、非常に洗練されていると同時に、これらのムードを最高潮に表現する。シルク、ウール、ナッパを使用しディテールに富んだジョギングパンツは、ドライウールのテーラードジャケットや同素材のノーカラージャケットに合わせることで、新しいシルエットのスーツスタイルを提案。スカートは柔らかく、Aラインの膝下丈で、時おり刺繍が施されている。ドレスはボリュームがあり、プリーツが特徴的で、ブラックやクリームの美しく織られたフィル・クーペ、フェルト加工されたジャージー、リサイクル・ポリエステルなどの素材で。エアリーな印象なので、デイタイムにはフラットシューズで、ナイトタイムにはヒールやジュエリー、ベルトをつけてイブニングドレスにも変身。ヒップまでフィットさせたニットは、裾が長くボリュームがあり、タートルネックの形や肩を強調するコントラストカラーのストライプなど、スポーツウェアから着想を得ている。ポプリンやウールシルクのシャツは、ハイネックでアシンメトリーなデザイン、襟が長く尖っているデザインがあり、ノーカラージャケットやオーバーコートの襟の上に出して着用。贅沢なネイビーのケープ。ニットは着心地が良く、非常に大切な要素。主にピュアカシミアを使用し、丈の長いオーバーサイズのものも。それらは、リラックスしたパンツの上に合わせたり、テーラードジャケットやコートの下に着ることで、シャープさと柔らかさという、このコレクションの対照的な要素を強調している。コットンやナッパ、ダブルフェイスのイタリアンウールのトレンチやオーバーコートは、男性的でシャープな印象のもの、ゆったりとして柔らかな印象のものも。ナチュラルな寒染めが施されたピンクのカシミヤコートとシャーリングのローブコートは、ふっくらとした着心地で大胆なフォルムを描く。ブラック、ネイビー、グレー、ホワイトのカラーパレットの間にバター、クリーム、ライトライラック、ピスタチオ、ペールイエロー、ソフトピンク、ココアなどの明るい色(グリーン、オレンジ、レッド)をヒントにしたナチュラルなパステルカラーを採用。手触りはこれまで以上に重要。紙の様なナッパレザーを使用したバッグは柔らかく、弾力のある持ち手が特徴。ジュエリーは純粋に幾何学的な構造を持ち、形の変化と反復の遊びを描く。ポインテッドトゥで大きな長方形のゴールドのバックルが付いたシューズは、フラット、アンクルブーツ、ロングブーツの3型で展開。ブーツの細いウェッジヒール部分にはアクセントカラーが見え隠れし、ラウンドトゥのブーツは彫刻のようなボリューム感のあるヒールが特徴となっている。