STUDIO NICHOLSON 2021 SPRING/SUMMER COLLECTION「HAPTIC」“タッチ”にこだわった触覚のコレクション

STUDIO NICHOLSON(スタジオ ニコルソン)2021春夏「HAPTIC」“タッチ”にこだわった触覚のコレクション。デザイナーのNick Wakeman(ニック・ウェイクマン)は、今回のコレクションにおいて新しい素材を積極的に取り込んでいる。自分の身の回りの環境のなかで照らし合わせ、現実的にどのような各素材の持つ表面的な表情(タッチしてわかる素材とデザインフォルムの関わり合い)がコレクションに生かせるかをデザインのスタートとした。毎日の生活の中にある定番な素材(コットン、ナイロン、リネン)を、ウォッシュド(デニムなど)やしわ加工(ナイロン)、そしてコーティング(リネンやコットン)されたものへとチャレンジ。というのもニックはオークウッドの外装、ラッカー仕上げのMDF、ミルクカラーの壁タイル、スモークのガラスなど人工素材と天然素材で作られた、特定の指定のもとにつくられたアパートメントに住んでおり、コロナ禍のなかでの自宅仕事は身近な環境からの触発という、新しい世界へと導かれた。画家CY TWOMBLY(サイ・トゥオンブリー)のつくる彫刻。クリーンな長方形の立方体の台座上に表現されている物とのコントラスト。彫刻の多くは白い塗料でコーティングされており、それはコーティングされたリネンやコットンに反映されている。また、ALEXANDER CALDER(アレクサンダー・カルダー)の動く彫刻”モビール”にも触発された。モビールは、空間で自由に動くように設計された抽象的で動的な彫刻。形、質量、時間、空間とともに、動きが物理的な宇宙を作りだす。素材のもつ表現と服というプロダクツ、人が着てこそ表情を持ち出す過程が意識して形づけられている。「今こそ失われつつあった、個々の目的を持った遊びごころあるものにエネルギーを注ぎ、新しい世界に適応し、よりミニマル、しかしより良いものを創造する時ではないでしょうか。」