建築家"Frank Gehry"の作品やコンセプトからインスパイアされた「YASUTOSHI EZUMI 2016 S/S Collection」現代のワークウェアを再構築
建築家「Frank Gehry(フランク・ゲーリー)」の作品や、コンセプトからインスパイアされたYASUTOSHI EZUMI(ヤストシ エズミ)の2016 S/S シーズン。ゲーリーの自邸を見たときに面白みを感じたことから今回のインスピレーションに選んだのだとか。さらにゲーリーを調べていくと、彼に影響を与えたアーティスト”Gordon Matta-Clark(ゴードン・マッタ=クラーク)”にたどり着き、今シーズンは「マッタ=クラーキング」がコンセプトに。
ゴードン・マッタ=クラークは、建造物を真っ二つに切り裂いたり、円状にくり抜くなど、破壊的な作風が特徴的なアーティスト。潔く斜めに入れられたカッティングも彼の作品”Splitting(分裂)”からインスパイアされています。
ワンピースのレイヤー感は、ゲーリーが設計したパリの”Fondation Louis Vuitton”から。
現代のワークウェアである、シャツや、ブルゾン、トレンチコートなどをベースに再構築され、本来そこにあるべきものがなかったり、ないものがあったり、あるパーツをはがしたり、据えおいたり、置き換えたりすることをデザインに。
開放的な空間で行われたランウェイショー。会場の雰囲気に加え、スタイリストの仙波レナさんによるスタイリングは、インターナショナルな雰囲気をさらに高めていますね。
シューズは、同じく建築からデザインされている台湾ブランドabsence(アブセンス)のもの。
終盤は、モノトーンアイテムが幕を締めくくります。
「デザインをさらに磨き、見た人が感じ取れるように強くしていきたい。そういうところをチャレンジしたシーズンだった。」と話してくださったデザイナーの江角泰俊さん。ミニマリズムな前回のコレクションよりも、さらに構築的でインターナショナルな雰囲気が増したコレクションでした。
PHOTO_Ena Kitamura
■YASUTOSHI EZUMI