【ファッショニスタが選ぶ一品】青柳龍之亮さん(FIVE THIRTY PARKデザイナー、ディレクター)

Fashionista_Ryunosuke Aoyagi_1

ファッショニスタの今、気になるアイテムと、ひとりひとりのファッションに対するこだわりやスタイル、想いについて迫る『ファッショニスタが選ぶ一品』第2弾。今回は、ジュエリーブランド「FIVE THIRTY PARK(ファイブサーティパーク)」のデザイナー青柳龍之亮さんが登場です。ニューヨークファッションウィーク期間中、ブライアントパークで敢行した撮影。NYの街並みがしっくりくる彼が選んだアイテムは、NYを拠点に様々なトップブランドのパターンを手がけている「大丸製作所2(OOMARU SEISAKUSHO 2)」のコート。コレクション期間中のNY、大丸製作所2でパターンをしている友達に誘われ、軽い気持ちで見に行った展示会。そこで出会ったアイテムを羽織った瞬間、製作者のパターンに対するマニアックな拘りを感じたのだとか。前身頃と後ろ身頃がつながり肩線がないコートは、軽い空気を纏うような驚くほどの着心地の良さを生み出し、柔らかいメルトン素材が織り成す落ち着いた張り感と、メンズにはあまり見ないシルエットが、今の彼自身の気分と、トレンドでもあるオーバーサイズ感が歩みよるような”丁度良さ”を実現している。

Fashionista_Ryunosuke Aoyagi_2

落ち着いた独特の雰囲気と、柔らかな話し方の奥から感じるのは、確固たるスタイルと確かな審美眼。話し方からもセンスを感じる青柳さんは「散々買ってきたから、中途半端なものはいらない。」と断言する。たくさんの洋服が溢れている中、心が惹かれるのは、服にしっかりとした背景があるもの、考えられて作られているもの、そして着たときに気持ちが上がるもの。また自身は「あくまでもコンサバだと思っている」と話す彼は、「でも、普通過ぎず、ちょっとしたデザインがあるもの、そのちょっとの感覚が他になく、本当に絶妙なもの。」と続ける。若い頃よりも考えて買うようになった今では、何により着心地や素材感に拘り、自身のもつキャラクターと、そのときの流行のシルエットとを歩み寄らせて合致したものを購入するのだそう。今回の一品もそんな彼がもつ”目”が見つけた、作る人の想いがアイテムに詰ったレアなブランドだ。

Fashionista_Ryunosuke Aoyagi_3

PHOTO_Ena Kitamura

青柳龍之亮(FIVE THIRTY PARKデザイナー、ディレクター)

1998年文化服装学院アパレルデザイン科卒業後、バッグ小物類のアシスタントデザイナーを経て、1999年ウィメンズクローズブランド”YLANG YLANG”を発足。2011年より、ジュエリーブランド”アーカー”でディレクターを務め、2015年ファイブサーティーパークのディレクター兼デザイナーに就任。

 

■FIVE THIRTY PARK

Instagram @fivethirtypark

fivethirtypark.com



CONTENTS