CHRISTIAN DADA SPRING/SUMMER 2020 COLLECTION「PILGRIMAGE」香川(涅槃の道場)のある四国で1200年以上も受け継がれている四国遍路を通じ、美しい静けさの中で感じた要素をコレクションに注ぎ込む

CHRISTIAN DADA(クリスチャンダダ)2020春夏「PILGRIMAGE」コレクション。ブランド立ち上げ10周年という節目を目前にデザイナー森川が、故郷である香川(涅槃の道場)のある四国で1200年以上も受け継がれている四国遍路。大自然の中、弘法大使の足跡を辿り88箇所の霊場寺院を巡拝するという習俗を通じ、慣れ親しんだ環境や歴史を改めて振り返り再認識する事で自身のルーツを辿り、その美しい静けさの中で見て感じた要素をふんだんに散りばめコレクションに注ぎ込んだ。伝統的なお遍路姿である白装束・網代笠・菅笠等に加え、今日では多くの参拝者がアウトドアウエアなどカジュアルな装いである事にも着目し、現代に根強く生きつづけるお遍路という伝統に敬意を払いながら現代の解釈でコンテンポラリーなシルエットに落とし込んだ、森川にとっても個人的な思い入れの強いコレクションとして展開される。ミニマルな中にもしっかり刻まれるアウトドアウェアの要素はプルオーバーや絞りのディティールに加え、ウールのリップストップでさらに軽量化されたジャケットやパンツにユニークに走らせた止水のジッパー、ウォータープルーフ加工を施したニットウェアなど形状だけではなくその充分な機能性をもたせる事でよりウェアラブルな仕上がりに。寺院の中の装飾物やドレープに見られる細やかなパターンや模様から得たイメージは随所にさりげなく取り込み、軽やかなサテンシャツはエレガントにスタイリングされ、コットンシャツの全面に張り巡らせたアブストラクトなイメージは香川に伝わる独自の刺繍テクニックで描き、オーバーサイズのジャガードニットと共に四国の壮大な大地を表現。ブランド定番のフロックデニムには寺院で受けたインスピレーションを元に、筆を走らせたようなオリジナルグラフィックをモチーフとしたジャケット・パンツのセットアップ、デニムのジャンプスーツはシルバーコーティングが施され今シーズンのテーマでアップグレード。また、ブランドの持つその独特なアートとの関わりから生まれ、シリーズ化させたアート作品とブランンドのシグニチャーアイテムとの融合は2019年春夏コレクションに続き写真家・荒木経惟氏の作品を採択。美しさの中に喪を思わせる百合の花が全面にプリントされた開襟シャツがコレクションにアクセントをプラス。森川が過去コレクションを通じ、様々なアプローチて向き合ってきた「生と死」という本質的なテーマはショー演出の中でもダイレクトに反映させ、特殊造形で作り上げる生命を与える者としての阿修羅像や千手観音といった神々の登場、人という概念を超越したフェイスは朽ちていく人間·人肌、そしてそれを源に新たな生命が紡がれていくシンボリックなイメージをブランド10周年を前にその旧跡を振り返りながら次のチャプターへの森川の覚悟が込められたステイトメントコレクションとなった。