LOEWE 2018 F/W COLLECTION 1900年代半ばの影響を受けたフォルムに現代的なフィルターを

LOEWE(ロエベ)の2018秋冬コレクション。パリのユネスコ本部内で開催されたロエベのショースペースには、日本人芸術家の工藤哲巳(1935–1990年)によるネオダダ彫刻と共に、E.W. ゴッドウィン(1833–1886年)がデザインした家具や貴重な暖炉が配置された。一見すると調和していないように思えるこの組み合わせですが、アーツ&クラフツの伝統に対するゴッドウィンの貢献は、ビクトリア時代のジャポニズムに強く影響されており、工藤が作り出すグロテスク小宇宙に対する現実的補完として機能している。クリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンが、内向性の見せ掛けに疑問を投げかけるロエベの2018年秋冬ウィメンズ・コレクションは、オーガニックとインダストリアルが出会う哀愁漂う空間が存在している。1900年代半ばの影響を受けたフォルムには現代的なフィルターを通した解釈が与えられ、原始主義の退廃による影響を受けながらも、そこには確固たる厳格さが存在。レザーはロエベの伝統を大切にしながら、表面と装飾の両方に使用。トップステッチを入れたなめらかなカーフスキンは、コットンのプリーツドレスをカッチリとさせたり、レースに編み込まれたり、あるいは柔らかいスモックやパンツを縦に流れるパネルとして使用されている。そしてフラットなギャバジンや贅沢なシアリング、またはザックリ切った視覚的なジャカードを使ったフレアコートやケープがボリューム感を演出。テーラリングの概念を覆すかのようなパンツスーツは、ウールやシルクジャカード、フィールドチェックを使い、そこにサックポケットや着物の袖を合わせることで流れるような仕上がりを生み出している。シャツの襟や裾はアーチを描き、ブレザーは蝶ネクタイのように巻かれ、色の異なる複数の糸を使った巻き物を取り入れることで、タイトなストレートドレスにスリットを加えたり、あるいは全く異なる布地を一つの服としてまとめあげたりしながら、セクシーな雰囲気もプラス。そしてランジェリーでは、水玉模様と千鳥格子のグラフィックなタッチにより、ロマンチックなムードを抽象的に表現。伝統的なサドル・バッグにロエベならではの解釈を与えることで生まれたノット付き「ゲート」バッグは、2018年秋冬、光沢のあるボックス・カーフスキンと千鳥格子柄のウールパネルを使った新たなイメージで再登場。今回は、エキゾチックなトップハンドル付きの小ぶりなトートとしてアップデートされている。またショーでは、ロエベが出版した五つのハードカバーの古典小説から一冊を各ゲストにプレゼント。これらの小説は、ジョシュ・オコナー、ステラ・テナント、エリーズ・クロンベを起用し、スティーブン・マイゼルが撮影した2018年秋冬のメンズ&ウィメンズのキャンペーンに初登場した。5つの小説のラインナップは、ギュスターヴ・フローベールの『ボヴァリー夫人』(1856年)、エミリー・ブロンテの『嵐が丘』(1847年)、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』(1897年)、ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』(1899年)、およびミゲル・デ・セルバンテスの『ドン・キホーテ』(1605-1615年)。