本来の自分で生きる自然体の柔らかさ model「野沢和香」スペシャルインタビュー

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野沢和香(Waka Nozawa)Blog: WAKA NOZAWA official blog / Instagram: wakanozawa

H 170cm / B 82cm / W 58cm / H 86cm / S 24.0cm (IDEA所属)

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PHOTO_Ena Kitamura

 

・モデルを始められた経緯を教えてください。

ー20歳の時にViViに応募したことがきっかけです。その頃ViViを読んでいて、愛読していた雑誌だったんです。スカウトされたこともあったんですけど、売り飛ばされたらどうしよう(笑)怪しいなって思っていて。でも、服も好きだったからモデルのお仕事にはちょっと興味があって、やってみたいなって気持ちはあったんです。ちょうど周りが就職活動を始めるような時期になって、そんなに成績が良い方でもなかったし、立派な仕事は難しいだろうなって思っていました(笑)その時に「あ、モデル?」って考えが頭に浮かんで。自分が読んでる雑誌だったら大丈夫だろうって思い応募しました。それで受かることができて、事務所も決まりました。なので、モデルはViViからスタート。

 

・ViViからがモデルのスタートだったんですね。

ーちょこちょこ出させていただきました。でも、和風顔だったので(笑)系統がちょっと違かったというか、始めて2年ぐらいでViViの仕事は終わっちゃいましたね。そこからはOL系の雑誌とかに色々と出させていただいたんですけど泣かず飛ばずで、24歳の頃に初めてVERYに声をかけてもらったんです。でも、その頃のVERYって”シロガネーゼ”全盛期の時代で、自分よりずいぶん年上の雑誌だなって印象だったんです。でも良く読んでみたら、中に富岡佳子さんが出ていたかっこいいファッションのページがあって、凄く素敵だったんです。どんな媒体でもその中で私らしくかっこよく洋服を着れる人になりたい!って思ったんです。そこからもう15年、VERYのお仕事をさせて頂いています。

 

・15年!?すごいですね!!15年続けていると、和香さん自身にも変化があったのではないですか?

ー自分でも驚いてます(笑)ありがたい事ですよね。今ではすっかり長老(笑)気づけば一番長く携わっていたりします。こうなったら40歳までできたらいいなって思ってますけど(笑)VERYには本当に育ててもらったなって思います。やっぱり15年もいると雑誌がどんどん変化していくから、洋服もどんどん変わっていって、読者さんも進化していく。良しとされるファションも女性像もどんどん変わっていくんです。それに合わせてモデルも表現を考えていかないといけない。そもそも自分のファッションはどカジュアルで、ストリートっぽいものが好きだったので、始めた当初は、コンサバなお洋服をどうやって着たら良いんだろうって戸惑いました。ポージングしてみたら、ライターさんに、和香ちゃん、ごめんそれ全然違うよって言われたり(笑)どんな服でも素敵に着るのが仕事だから、それに合わせた表現を勉強させてもらいました。私の顔はだいぶ昭和顔で(笑)、コンサバな格好しちゃうとどハマりして、本当におばさんみたいになっちゃうから、着こなしやポージングを色々勉強しました。今は雑誌のファッションもカジュアルになったので、逆に楽になってきましたけどね(笑)不思議なもので、普段のファッションも自分のスタイルを貫いていたら、自然とそれに近いページが回ってくるんだなって感じました。コンサバも自分なりにカジュアルに崩したり、モードな要素を加えて挑戦していったら、そこがキャラクターだって認知してもらえたのかもしれません。ファッションってやっぱり流行りうんぬんじゃなくて、その人らしさがどこかに持ってるのが大切だなって。スタイルを持ってる人がオシャレだなと思うし、自分もそういう人で在りたい。もちろんどんな洋服も着こなすのが仕事だけど、それを着た時にきっと何かが背景にでてくるものだと思うんです。ファッションで自分らしさを表現しておくのも意外と重要な事かもしれない。

 

・モデルのお仕事をやる上で気をつけていることはありますか?

ーモデルとしては、もちろんお洋服がよく見えるように、そして現場が和むようにとはいつも気をつけていますね。後は、勇気を持って意見を言うようにしてるかも。例えば、後ちょっとのことなんだけど、もっと良くなりそう、でも誰も言い出せない、、、みたいな時!なんとなくモデルって、最後に表現する役目みたいな感じだから言いにくい雰囲気の時もあるんです、若い頃はモデルが意見していいのな?って言えなかったけど、おばさんになったせいか(笑)チームの中の誰であろうとそれは関係ないなって思うようになりました。同じ1つの物を創ろうとしているわけだし、作品が良くなるんだったら、もし「何この人?」って思われても、もうちょっとこういう風にした方が良くない?とか、何が一番fitするか?とかは、言うようにはしてますね。だから、撮影中に写真の確認もするようにしています。1枚それを見るか見ないかって全然違うと思う。ある程度こういう感じなのかって見た方が、動きやすいと思うので。やっぱり想像だけだと、自分でこれがカッコイイって思ってるポージングでも、全然そうでもなかったり(笑)、逆にもう少し改善できる事があるかもしれない。写真を見て最後まで工夫したい。プラスの一言があった方が良い時は、勇気を持って言うこともモデルの大事な仕事だと思います。プロフェッショナルのみんなで意見を出し合って、1つのものを創りあげることに醍醐味があるというか。

 

・和香さんの現場って常に和やかで、みんなが意見を出しやすい環境なんだろうなって話してても伝わってきます。

ーそうですか?会話とかに参加していない人とかがいると気になって話しかけちゃうタイプかも。もしかしたらほっといて〜と思われてるかもしれないけど(笑)お互い遠慮して気を使い合いすぎるのも良くないから、よく話しかけるかな。何かを言える空気は大切だと思うし、コミュニケーションはとりたいですね。

 

・モデルとしてご自身のオリジナリティーな部分って何だと思われますか?

ーえー目力がないとか?(笑)あはは。うーん、アイデアマンかも!大体不採用になるんだけど、ポージングも自分なりには提案してみます。もし違ったとしても変えればいいだけだし、皆の意見をもらいつつ、色々動いて洋服を見てもらう。自分なりの工夫やアイデアをプラスしてみる。カメラマンさんって間の動きとかも見ててくれているから、そこからベストな1枚が生まれるかもしれない。

 

・今までで1番印象に残っているモデルのお仕事は何ですか?

ー最近凄く楽しかったなって記憶にあるのは、自分でプロデュースをして、本を作ったこと。ヨガポーズの監修はもちろん、カバーデザインとか、自分の私物や、スタイリングを提案したりするページを作っていく撮影で。全部自分で考えて用意してやらなきゃならなかったから、それはそれは大変だったけど、本当にやりがいがありました。でも、これを経験したからこそ、雑誌を1冊創るのってこんなに大変だったんだ!って気づくことも出来ました。写真だけじゃなく、言葉やフォントやレイアウトも色んな選択肢が出てきて、考えれ考える程、どっちが良いのか分かんなくなったり、迷う事はとにかくいっぱいあって。制約とか予算もあるし、やりたくても現実的にできないこともあるし。考えなきゃいけない事ってこんなにいっぱいあったんだって感じました。すごく勉強になった!今まで撮影の1日しか見てこなかったけど、その背景に創り手のこんな想いや苦労があったんだって。そして、その中でも、やっぱり最後まで皆で意見を出し合うことが大事だなって実感できました。

 

・今後モデルとしてやってみたいこと、挑戦していきたいことはありますか?

ーモデルとしては、良い写真を残していきたいし、より技術や表現を増やしたい。選ばれる仕事だからこそ、ずっと一緒だと飽きられちゃうし。その積み重ね、継続するってことが大切かなって思います。それに加えて少しづつ、自分でスタイリングなんかを提案をする仕事が増やせたら幸せだし、色々楽しんでやっていきたいです。でも、それを続けていくためには、家に帰ったらほっとしたい(笑)例えば実家に帰った時に、こういう本出したんだよって話しても、家族から「アナタが?笑えるわねそれ!」って返ってきたりとか(笑)そういうナチュラルな感覚ってすごく大事だし、忘れないようにしたい。普通である自分を大事に。

 

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Photo by 浦川一憲

 

・モデル以外の仕事も多岐に渡りますよね。テレビでは、スタイリング対決をされたりとか。

ーこの間もハワイで、100ドル以下で変身コーディネートをする撮影をしたんですけど、人が洋服で変わって喜んでくれるのって凄く嬉しくて。その人の良さを引き出して、こんな一面もありなんじゃないって提案をさせて頂く、それをその人に喜んでもらえるのが凄く幸せだなって感じました。ヨガでもファッションでも人の役に立つことがしたいというか、それが生きがいになってきました。自分もそうですけど、こういう服は好きじゃないとか、似合わないとか思い込みってあるじゃないですか。でも、周りから見ると、こっちも凄く似合うんじゃないかな?とか、冷静に見えるからこその発見もある。知らず知らずのうちに勝手に省いているものの中にも、実は凄く自分を魅力的にしてくれるものが沢山あると思うから、決めつけず、トライしてくれたらいいなって思います。

 

・ブランドとのコラボレーションもされていますよね。その上で気を付けていることってありますか?

ーもちろんブランドのイメージも大事にしつつ、自分らしさをどこかに忘れないようにしています。基本的にシンプルで、綺麗めでもどこかカジュアルだったり、海辺を想像できるというのが自分のスタイルなんです。なのでブランドさんとのコラボレーション商品も、いつもシンプルなものが出来上がるかな。今度また新たにコラボレーションをさせてもらうんですけど、フェミニンな大人の女性ブランドさんなんですが、結果カジュアルめなものに仕上がってきて(笑)良いのかなと思いつつも、自分で作るからこそ、自分がリアルに欲しいものが良いし、自然と自分らしいアイテムになりました。納得いくものを作りたいので、何度も何度も資料をもってイメージを伝えて打ち合わせをしています。

 

・さらに、ヨガのインストラクターもされていて、スケジューリングとか大変ではないですか?

ーまるで器用な方ではないから、最初はアワアワしてましたよ(笑)ヨガも、1クラス1クラスをゆっくり丁寧に取り組みたい質で、その準備と撮影が重なった時はいっぱいいっぱいになってたかも。大きいイベントは準備に時間がかかるので、同時に撮影もびっちりなスケジュールになってくると、準備がうまく出来ず、ちょっとナーバスになったり。でも今では段々と慣れてきて、時間の使い方も上手くなってきました。忙しくなるんであれば、かなり前もって準備しておいたりとか。お仕事が少ない時期もあったから、忙しいのは本当に有難いです。こういうお仕事って選んで頂いてできるお仕事なので、自分で努力しても増えないこともある、待ってるだけなのは辛い。それこそ、ヨガの資格を取った時って、普通にお仕事はあったけど、この先どうなるかなんて分からないなって感じていて。どんどん年をとっていくとお仕事が減って行っちゃうんじゃないかなって思ってたんです。だからヨガを勉強して、ヨガのおばさんとして食べていけるぐらいの技術が欲しいなって思いました(笑)

 

>>NEXT PAGE 後半ではヨガインストラクターとしての考え方や、ナチュラルな生き方についてもお聞きしています。

 

 

 





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